第0330日目 〈サムエル記下第15章:〈アブサロムの反逆〉、〈ダビデとイタイ〉他〉 [サムエル記・下]

 サムエル記下第15章です。

 サム下15:1-16〈アブサロムの反逆〉
 ダビデ王との和解後、アブサロムは自分のために戦車と馬、50人の護衛兵を整えた。また、早朝には城門の傍らに立ち、王に裁定を求めてやってくる誰彼を片ッ端から呼び止めて相手がイスラエルの諸部族の者とわかると、裁定に於ける王の不公平と自分の公平を訴えて甘言を弄して、「イスラエルの人々の心を盗み取った。」(サム下15:6)
 40歳になったとき(70人訳の一部、シリア語訳他では“4年後”とも)、アブサロムはダビデ王に、自分の生地ヘブロンへ行かせてほしい、と頼んだ。主に仕えるためである、と。ダビデはこれを諾い、アブサロムは出発した。その頃、イスラエルの全部族はアブサロムからの密使の訪問を受けていた。内容はこうである、角笛が鳴ったら、ヘブロンでアブサロムが王位に就いたと言うように云々。エルサレムからアブサロムに率いられて出発した200人の家臣たちは、この件をまったく知らされていなかった。
 次いでアブサロムは、ダビデ王の顧問ギト人アヒトフェルを、自分の陣営に招き入れた。アブサロムはダビデ王の優れた家臣たちを奪い、自分の陣営に引きずりこんだ。彼らは結果的に、謀反人へ仕立てあげられた。
 「陰謀が固められてゆき、アブサロムのもとに集まる民は次第に数を増した。」(サム下15:12)
 ━━ダビデ王はアブサロムの謀反を知った。状況は既に多勢に無勢である。王はエルサレムを放棄するかの如く、町から撤退した。家臣の者は皆従ったが、王宮の守備のために側女10人が残されていった。

 サム下15:17-23〈ダビデとイタイ〉
 家臣らはエルサレムを離れ、王に付き従った。そのなかにガト人がいた。ガト人は亡命者であった。
 ダビデ王はガト人イタイにいった。なぜあなた方までが付き従うのか、と。われわれ同様の放浪者になることはない。さあ、戻ってゆきなさい。
 ガト人イタイは答えた。主も王も生きておられる、王の行かれる場所が僕のいる場所です、と。
 こうしてガト人も皆、ダビデ王と行を共にした。
 「その地全体が大声をあげて泣く中を、兵士全員が通って行った。王はキドロンの谷を通り、兵士も全員荒れ野に向かう道を進んだ。」(サム下15:23)

 サム下15:24-29〈ツァドク、アビアタルと神の箱〉
 ところで神の箱、契約の箱もダビデ王の一行と共にエルサレムを離れていた。
 ダビデ王は祭司ツァドクにいった。神の箱を携えてエルサレムへ戻れ、と。平和にエルサレムへ戻れ、と。
 「わたしが主の御心に適うのであれば、主はわたしを連れ戻し、神の箱とその住む所とを見せてくださるだろう。」(サム下15:25)
 また、こうも王はいった。ツァドクの息子アヒアマツとアビアタルの息子ヨナタンも一緒に連れて帰るように、と。「わたしはあなたたちからの知らせを受けるまで、荒れ野の渡し場で待っている。」(サム下15:28)

 サム下15:30-37〈ダビデとフシャイ〉
 ダビデ王とその一行はオリーブ山に到着した。その山頂は神を礼拝する場所であった。その山頂でダビデを、アルキ人フシャイが迎えた。
 フシャイにダビデはいった。エルサレムへ戻って新王アブサロムへ仕えよ、と。お前のみが、アブサロムに寝返ったギト人アヒトフェルの助言を覆せる。都に留まり祭司ツァドクとアビアタルと行動を共にせよ、王宮内外で耳にした情報は彼らに伝えよ。彼らの息子アヒアマツとヨナタンがそれを私に伝えてくれる、と。
 フシャイはエルサレムへ戻った。
 アブサロムもエルサレムへ戻ってきた。

 敗走に映るやもしれぬダビデのエルサレム撤退。が、王はこの町に策を残してゆきました。それは、来るアブサロムとの戦いに備えた情報収集でありました。
 オリーブ山はこれまでにも何度か登場してきた、山頂が神への礼拝所になっている山。それゆえに大切にされてきた山でした。場所はエルサレムの東、キドロンの谷の向こうに聳える地点。そのまた東に広がるのが荒れ野、そこを横断するとダビデらが目指すヨルダン川の渡し場に至ります。決戦の場はここを渡ってヨルダン川東岸に準備されます。余談ですが、楽聖ベートーヴェンに《オリーブ山上のキリスト》というオラトリオ(Op.85)があります。ケント・ナガノの指揮による輸入盤がオススメ(HMF HMC801802)。
 アブサロムへ寝返ったダビデ王の顧問ギト人アヒトフェルは、サム下11にてダビデと契りを交わしたバト・シェバ(後のソロモン王の御母。サム下12:24)の祖父(エリアムの父)です。
 また、アルキ人フシャイはダビデ王の忠実な臣下にして友。ダビデ王たちと行動を共にはせず、アヒトフェルがアブサロムへする助言を覆す役という特別な使命を帯びてエルサレムへ帰還します。彼がアブサロム王宮とダビデ側の祭司ツァドクとアビアタルを結ぶパイプ役となり、王宮での謀議の内容をダビデ王に知らせるのでした。
 ちなみに、フシャイが属するアルキ人は、ベニヤミン領内に住む部族の一。ヨシュ16:2にその名があります。



 民主党獲得308議席の内、143議席が新人・素人議員という現実。実質的には能力を疑問視される人材が半分近くも集ったことになる。この点、都議選とまったく同じ構図、民主党だから当選した、という野暮極まりない体たらく。
 まったく片腹痛い。これでまともな政権運営がなされるのかのぉ。呵々。キャンベル米国務次官補が懸念と不安を露骨に示す気持ちもわかるわな(そのキャンベル氏、09月16日来日予定……やっと!?)。新人・素人が業界の半分を占めても歓迎されるのは、グラビアとAVぐらいのものじゃ。
 大量繁殖した“小沢チルドレン”ちゅう新種は、自民から政権を奪うためのみに急ごしらえされた泥人形じゃ。次の衆院選でどれだけが生き残るのじゃろうな。まぁ、俗称“民主の太蔵”、東海ブロックで比例・棚ボタ当選した磯谷香代子さんには、ちと頑張れぇや、とエールを送りたい気分であるのに、現時点に於いて「否」と申すつもりは毛頭ないが。
 で、その小沢某殿、幹事長受諾の由。ああ、海部政権の甘い汁再び! お得意の傀儡政権再現かっ!◆

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