第0414日目 〈列王記下第10章:〈イエフの謀反〉2/2〉 [列王記・下]

 列王記下第10章です。

 王下10:1-36〈イエフの謀反〉2/2
 アハブ元王には70人の子供がおり(なんと!)、サマリアにて養育者の下で暮らしていた。
 イズレエルのイエフはサマリアの指導者たちに宛てて書いた、わたしイエフは主君ヨラムを謀って殺め、王位を簒奪した。あなた方がかつての主君を想って挙兵するなら受けて立とう、と。
 指導者たちはそれを読んで「否」を露わにし、北王国イスラエル王イエフに従うと意思表明した。斯くして続けて届けられた書状に従い、サマリアにいるアハブ元王の70人の王子の首を刎ね、イエフの許に届けたのである。それはイズレエルの町の入り口に曝された。
 イエフはアハブの家の者、アハブ側の有力者、祭司、親友すべてを討ち、親派を根絶した。
 王都サマリアを目指してイエフとその軍勢は出立した。途中レカブ人の祖と後に歌われる(エレ35:6)レカブの子ヨナダブに会い、敬いの心を示し、王都へ同道してもらった。
 サマリアに残るアハブの家の者、親派も根絶やしにされた。アハブの家の者はみな滅び、血は残らなかった。

 イエフは異神信仰の排除に着手した。そのためまず自らをバアルを崇める者に仕立て、焼き尽くすいけにえをささげるバアルのための聖会を主催する旨、イスラエルに住むすべてのバアル信者に通達した。
 「今バアルのすべての預言者、バアルに仕える者、すべての祭司をわたしのもとに呼べ。一人も欠席させてはならない。(中略)欠席する者はだれも生かしてはおかない。」(王下10:19)
 そして、信者のすべてがやってきて、バアルの神殿の隅々まで埋め尽くした。
 儀式もいよいよ佳境に至り、いけにえをささげ終わったとき、イエフは神殿の外で待機していた近衛兵と侍従たちにいった、━━
 「入って、彼らを討て。一人も外に出すな。」(王下10:25)
 バアルの信者はイスラエルの神、主に従う王の兵に討たれ、捨てられた。神殿は破壊され、今日に至るまで便所として遣われている。

 「このようにして、イエフはイスラエルからバアルを滅ぼし去った。ただ、イスラエルに罪を犯させたネバトの子ヤロブアムの罪からは離れられず、ベテルとダンにある金の子牛を退けさせなかった。」(王下10:28-29)
 「このころから、主はイスラエルを衰退に向かわせられた。ハザエルがイスラエルをその領土の至るところで侵略したのである。侵略はヨルダン川の東岸にあるギレアドの全域、ガト、ルベン、マナセの地で行われ、アルノン側にあるアロエルから、ギレアドとバシャンにまで及んだ。」(王下10:32-33)

 イエフの事績と功績、すべてのことは『イスラエルの王の歴代誌』に記されている。
 崩御してはサマリアに埋葬され、その子ヨアハズが北王国イスラエルの次王となった。


 イズレエルに上る途中でイエフが出会ったヨナダブ、その名は「主は寛大である」という意味を持ちます。場面としても、レカブの父祖としても、げに相応しい名であります。
 また、ここではイスラエルが本格的な斜陽の時代にさしかかったことが明言されました。即ち、遠からぬ将来にある王都サマリアの陥落(王下17:5,24)の予告もされたことを意味します。それは、アッシリアの軍勢によってなされるのでした。



 決意。来月は絶対コンコルダンスと事典を買うぞっ! サマリア陥落後の章を読んでいて、そろそろ自分用に持っていてもいいかな、と思いましてね。
 来年前半は歴史書の消化に費やされ、後半は詩編の消化に多くの時間を割くことになるでしょう。即ち、旧約聖書の中間部分に到着する、ということです。
 むむ、がんばる。

 心を離そうとしても、知らず求めてゆく……。君だけを。移りゆく季節のなかで。◆

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