第0465日目 〈歴代誌上第13章:〈神の箱を迎えに行く〉(その1)〉 [歴代誌・上]

 歴代誌上第13章です。

 代上13:1-14〈神の箱を迎えに行く〉(その1)
 かつて神の箱、契約の箱がペリシテにより、イスラエルから奪われたことがあった(ex:サム上4,殊に4:10-11)。
 その後、神の箱は返還され、キルヤト・エアリム(という町)の丘の上にあるアビナダブの家に安置された。人々はその息子エルアザルを聖別して、神の箱を警護させた(ex:サム上5,6:21,7:1)。

 それから20年以上が経った。イスラエルの王となっていたダビデは、イスラエルの全会衆に「いまこそこの町━━エルサレムへ神の箱を運び上げよう」と呼びかけた。異を唱える者はなかった。
 「ダビデはエジプトのシホルからレボ・ハマトまでのすべてのイスラエル人を集め、神の箱をキルヤト・エアリムから運んで来ようとした。ダビデはすべてのイスラエル人と共にバアラト、つまりユダのキルヤト・エアリムに上って行った。それは、ケルビムの上に座しておられる主なる神の箱、その御名によって呼ばれる箱をそこから運び上げるためであった。彼らはアビナダブの家から、神の箱を新しい車に載せ、(アビナダブの子)ウザとアフヨがその車を御した。」(代上13:5-7)

 キルヤト・エアリムを発ってエルサレムへの途次、ギドンの麦打ち場(サム下6:6では「ナコンの麦打ち場」)へさしかかったときである。
 神の箱を載せた車を引く牛の足がよろけた。神の箱は荷台からずれた。落ちるのを防ごうとウザが手を伸ばした。ウザの手が神の箱に触れた。約束に違うことをしたウザに、主の怒りがたちまち降った。ウザは倒れ、神の御前で死んだ、レビ16:2,民4:15にあった「資格なき者が神の箱に触った」からである。
 ダビデはそれを見て、怒りと恐怖を覚えた(※1)。神の箱をこのままエルサレムへ運び入れることを恐れたダビデは、それから3ヶ月間、ガト人オベド・エドムの家に一旦預けた。その心ゆえに主は、オベド・エドムとその家族、すべての財産を祝福した。

 ※1「ダビデはそれを見て、怒りと恐怖を覚えた」→M.J.セルマンによれば、主の怒りがウザへ降ったのを見て、ダビデの感情は(神の箱を迎え入れるという<大きな喜び>から)<怒り>と<恐怖>へ変化した。「自分がこの大切な時に神に関する高い要求を保ち続けることができないことを表している」(ティンデル『歴代誌第1』P164 いのちのことば社)
 また、セルマンはこうもいう、「契約の箱の神は、人間の誤りや健全な動機のどちらにも閉じ込められない主権者である」(同書同頁)と。



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