第0483日目 〈歴代誌上第29章:〈神殿建築のための寄贈〉、〈ダビデの祈り〉&〈ソロモン王の即位〉〉 [歴代誌・上]

 歴代誌上第29章です。

 代上29:1-9〈神殿建築のための寄贈〉
 ダビデ王はすべての会衆の前でいった、息子ソロモンが神殿建築を実行するときのため、私ダビデは金や銀、青銅、鉄、木材、あらゆる宝石と大量の大理石を用意した、と。
 更にそれに加えて、「わたしは、わたしの神の神殿に対するあつい思いのゆえに、わたし個人の財産である金銀を、聖所のために準備したこれらすべてに加えて、わたしの神の神殿のために寄贈する。(中略)(あなた方会衆のなかに)自ら進んで手を満たし、主に差し出す者はいないか。」(代上29:3,5)
 すると会衆たち(代上29:6)は自ら進んで神殿に奉仕するための金や銀、青銅、鉄、宝石を寄贈した。
 「民は彼らが自ら進んでささげたことを喜んだ。彼らが全き心をもって自ら進んで主にささげたからである。」(代上29:9)

 代上29:10-20〈ダビデの祈り〉
 その後、ダビデはすべての会衆の前で主を讃え、祈った。
 「わたしたちの神よ、今こそわたしたちはあなたに感謝し、輝かしい御名を賛美します。このような寄進ができるとしても、わたしなど果たして何者でしょう、わたしの民など何者でしょう。すべてはあなたからいただいたもの、わたしたちは御手から受け取って、差し出したにすぎません。」(代上29:13-14)
 「わたしたちは、わたしたちの先祖が皆そうであったように、あなたの御前では寄留民にすぎず、移住者にすぎません。地上におけるわたしたちの人生は影のようなもので、希望はありません。(中略)わたしの神よ、わたしはあなたが人の心を調べ、正しいものを喜ばれることを知っています。わたしは正しい心をもってこのすべてのものを寄進いたしました。また今ここにいるあなたの民が寄進するのを、わたしは喜びながら見ました。」(代上29:15,17)
 「わたしたちの先祖アブラハム、イサク、イスラエルの神、主よ、これをあなたたちの民の心の思い計ることとしてとこしえに御心に留め、民の心を確かにあなたに向かうものとしてください。わが子ソロモンに全き心を与え、あなたの戒めと定めと掟を守って何事も行うようにし、わたしが準備した宮を築かせてください。」(代上29:18-19)
 「こうしてダビデが全会衆に、『あなたたちの神、主をほめたたえよ』と言うと、会衆は皆、先祖の神、主をほめたたえ、主の御前と王の前にひざまずいて拝した。」(代上29:20)

 代上29:21-30〈ソロモン王の即位〉
 翌る日である。
 すべての会衆は主にいけにえをささげた。焼き尽くす献げ物とぶどう酒の献げ物、その他多くの、全イスラエルのための献げ物である。彼らは主の御前で大いに喜び、祝い、食べ、飲んだ。
 そうして遂に、主の御前でソロモンの頭へ油を注ぎ、全イスラエルの王とした。ソロモンは父ダビデの跡を継いで新しく、イスラエルの王として即位した。
 「主はソロモンを全イスラエルの目の前にこの上もなく偉大な者とされ、かつてイスラエルに君臨したどの王にも見られなかった王者の威厳を帯びる者とされた。」(代上29:25)なお、祭司にはツァドクが選ばれた。
 ダビデは40年間、イスラエルの王位に在った。彼は富と栄光の人生に幕を降ろし、先祖の列に加えられた。しかし、人間の誰よりも偉大だった。
 「ダビデ王の事績は、初期のことも後期のことも、『先見者サムエルの言葉』『預言者ナタンの言葉』、および『先見者ガドの言葉』(※1)に記されている。そこには彼の統治のすべてとその業績、また彼とイスラエル、およびすべての近隣諸国に起こった出来事の経過が記されている。」(代上29:29-30)

 ※1:三書とも現存せず。歴代誌の編纂者が参照した多くの資料の一つ。

 「歴代誌・上」はここで終わります。
 ダビデ王家のスキャンダル、創世記以来の幾つものエピソードが割愛されて退屈な思いもしたでしょうが、歴代誌はもともとそんな要素を必要としない━━求めない性質を備えた書物でした。
 バビロン捕囚から解放されて、父祖の住まったかつての恵みの土地、“乳と蜜の流れる土地”遥か昔はカナンと呼ばれたイスラエルの大地に還ってきたイスラエルの民にとってなにより重要だったのは、「自らを取り戻すこと」、「過去の誤った行為との和解」だったからです。系譜や役職がしつこく記され続けたのも、そのためでした。
 その性質は、次の「歴代誌・下」でよりはっきりします。いまこの時点で敢えていうならば、王国が分裂して以後は叙述の視点が南王国ユダに固定され、北王国イスラエルを反逆国家と定義して存在を殆ど無視していることにありましょう。
 「歴代誌・下」は今月中旬あたりから読んでゆこうと思います。



 今日(昨日ですか)はマイケル・JのCDを聴き倒し,TVで『崖の上のポニョ』を観ました(4ch)。充実の休日。
 しみじみ思うのは……好きな人(おぐゆーさん)がいて、音楽が聴けて、小説が読めて、その上ありがたいことに日々の仕事がある。この、ささやかだけど何物にも代え難い喜びに、感謝したくなる今日この今宵。
 嗚呼、海のそばの田舎に住みたい。◆

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