第0496日目 〈「歴代誌・下」前夜〉 [歴代誌・下]

 明日から、聖書の読書ノートを再開します。今度は、「歴代誌・下」。
 ソロモンによる神殿と王宮の建設で始まる歴代誌下は、王国の分裂を分岐点にその後は南王国ユダの歴史が語られ、エルサレム陥落・バビロン捕囚へ至ります。でも、並行する列王記よりも遥かに希望に満ちた挿話で、歴代誌下は終わります。
 以前も書いていましたが歴代誌は、バビロン捕囚から帰還したイスラエルの民に、自分たちのルーツを知らせ、過去の行いと向き合い和解する、という二本の柱で構成されています。それゆえ、ダビデ王家のスキャンダルとソロモン王の背信、即ち王国分裂の原因はカットされています。そんなもの、歴代誌は必要としなかったのです。
 そのために、読んでくださるみなさまには、一つだけお願いがあります。明日以後、可能な限り並行箇所を明記しておきます。だからお時間のあるときなど都度、旧約聖書の当該箇所或いはこのブログでも結構なので、繙いていただけないでしょうか。
 そんな、ちょっとした手間をかけることで歴代誌を、もっと面白く、奥行きある物語として楽しめると思います。◆

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