第0769日目 〈詩編第076篇:〈神はユダに御自らを示され〉〉 [詩編]

 詩編第76篇です。

 詩76:1-13〈神はユダに御自らを示され〉
 題詞は「指揮者によって。伴奏付き。賛歌。アサフの詩。歌。」

 敵を目前にして浮き足立つユダを鎮め、主の力が及んで彼らの絶たれるであろうことを確信する詩である。━━圧倒的な兵力で王都のすぐ手前まで迫ってきた敵。さりながらここ(エルサレム)は神の幕屋と宮を擁する都、ここより主が現れ出でて相手の兵を狂気に陥らせ、恐怖に立ち竦ませる。だから、と作者は民に訴える、「あなたたちの神、主に誓いを立て、それを果たせ」(詩76:12)と。
 「神は弓と火の矢を砕き/盾と剣を、そして戦いを砕かれる。」(詩76:4)
 詩76は、アッシリアの王センナケリブとの戦いを詠んでいる、とされる。この原稿もそれに引きずられた部分があるのは否定しない。アッシリアはユダの砦を次々に落としてエルサレムに迫り、ユダの言葉で降伏を勧告した。時のユダ王はヒゼキヤ、預言者はイザヤ。イザヤが神に祈ったその夜、主の御使いが敢然と現れてアッシリア軍をほぼ全滅にまで追いこんだ。アッシリアは敗走した。該当箇所は王下18:13-19:37,代下32:1-22。
 これが詩76の背景である。<モンスの天使>みたいな話ですね。ちなみにセンナケリブはその後、臣下に暗殺された。アッシリアのエルサレム包囲は前701年に起こった事件。
 詩76:3に「神の幕屋はサレムにあり」とある。サレムとはむろん、エルサレムだが、創14:18に既出の地名でもある。アブラム(アブラハム)が戦勝してシャベの谷へ至ったとき、「いと高き神の祭司サレムのメルキゼデク」はパンとぶどう酒を持って彼を出迎えた。既に前3世紀からサレム/エルサレムはカナンの都市国家として栄え、異教神シャレム礼拝の中心地でもあった。但し、メルキゼデクの神がシャレムであった、とは断定できない云々(『新エッセンシャル聖書辞典』P475 いのちのことば社)。

 「あなたは天から裁きを告知し/地は畏れて鎮まる。/神は裁きを行うために立ち上がり/地の貧しい人をすべて救われる。」(詩76:-10)



 夕食にカレーを作っていたら、鍋に水を多く入れてしまった! 仕方なくカレー・スープへメニューを変更。いや、久しぶりにカレーを作ったら、こんな失敗をしてしまいましたよ。でも、今日はカレー・スープ、明日はカレーなんて、転んでもただでは起きないメニューですよね。
 調理の最中は『新版 原発を考える50話』(西尾漠 岩波ジュニア新書)を読んでいました。みなさん、調理中に本は読みますか? ぼくは、読みます。でも、小説は絶対無理。読むならジャンルはノンフィクション、サイズは新書がちょうど良い。考えてみれば、調理の際は自然科学系の本を読んでいることが多いなぁ。シルビア・アールの『深海の女王がゆく』(日経ナショジオ社)もそうだった。この本は断然オススメ。紹介記事は後日!◆

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