第1126日目 〈さんさんか流プロポ〉 [ウォーキング・トーク、シッティング・トーク]

 共通点は最初からあるものではなく、お互いに時間をかけて作ってゆくものでもある。
 噂とかに惑わされず、あなた自身の目でぼくを見て。
 そこに映るのは、ぼろぼろになってなお生きることを選んだ、でも内心はあなたに救ってほしいと願っているぼくですよ。

 ぶじに手術も終わり、意識も具合もはっきりせず、ぼんやりとしたままの頭を抱えて、ふらふら遠近を彷徨い図書館へ。
 ジム・トンプスンの『死ぬほどいい女』(扶桑社)とジョルジュ・アルノォの『恐怖の報酬』(新潮社)を借りた。
 ♪なんだか気になるトンプスン。
 S.キングが入れこんでいる作家、というのがきっかけで知ったトンプスン。怖さ半分もあって読むまで至ることなかった作家が、地元の図書館でなんの気なしに借りた河出文庫版『内なる殺人者』でようやく開眼。もう何冊か読んでみよう、なんて思ってみたり━━。
 図書館からの帰途、古本屋で他の代表作二冊(『ポップ1280』と『残酷な夜』。共に扶桑社)を発見。一時間半ばかり逡巡して購入。3冊立て続けに読むのも、悪くはない。
 アルノォは、私淑する生田耕作先生最初期の翻訳+好きな映画の原作、とあってずっと読みたかったんだが、図書館にあるのを知ってさっそく借りたのです。

 夜中、布団のなかで読書する楽しみは捨て難い。
 終生想う人が隣で寝ていて、別の部屋でふたりの間に生まれた子供がぐっすりと、明日の心配をすることなく、怖い夢を見ることもなく眠ってくれていれば、とってもうれしい。

 スティーヴン・キングの《ダーク・タワー》を読み返す。気になってならないことが、ある。
 深紅の王(クリムゾン・キング)とモルドレッド、R.フラッグという三大悪党は、とどのつまり、単なる“ヘタレ”ってこと? しかも結構イッちゃっている?
 ダンデーロ(=ピエロ/IT)やチクタク・マン、メジスの悪党たちの方がよっぽど印象深い……よね。

 P.G.ウッドハウスの短編「ブランディングス城を襲う無法の嵐」を読む。あの幕切れに思わず快哉を叫んだ。これぞ小説の醍醐味! 作者ならではの、ユーモア風味たっぷりのクライム・ノヴェルである。小説のお手本。こんな小説、書きたいよっ!

 本が読めるって幸せだ! 本が読めるって素晴らしい! 本が読めるって贅沢だ!

 ブックオフ某店舗の105円コーナーにて『ONE PIECE/STRONG WORDS』上下巻を購入。いってみれば名言集であるのだが、これだけでじゅうぶんに胸を熱くし、涙さえ流させる『ONE PIECE』ってスゲー! おいらは遅ればせながらこの漫画に出会えて良かった!!!

 aiko「瞳」(『彼女』所収10曲目)の歌詞の一部、――今頃がんばっているのかそれとも新しい光が/青白い瞳に映っているのか/(中略)/これから始まる毎日にきっと降り続けるのは/小さくて大きな生きる喜びでしょう/(中略)/しっかりと立って歩いてね よろめき掴んだ手こそが/あなたを助けてあなたが愛する人/(後略)
 ――嗚呼!◆

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