第1226日目 〈エゼキエル書第17章〈二羽の鷲とぶどうの木〉with Remember 3.11〉 [エゼキエル書]

 エゼキエル書第17章です。

 エゼ17:1-24〈二羽の鷲とぶどうの木〉
 二羽の鷲が飛び来たった。一羽目の鷲はレバノンにあって杉の梢の頂の若枝を折り、商い人たちの集う町へ置いた。やがてそれは根附いて豊かな実りをもたらすぶどうの木となった。このぶどうの木は二羽目の鷲に向かってその根を伸ばし、若枝を広げた。このぶどうの木は肥沃の地に植えられていた。
 主は問う、このぶどうの木は果たして生長するであろうか、と。このぶどうの木はやがて枯れて根も萎え、枯れてはしまわないか。風に耐えられず地に倒れてしまわないか。
 エゼキエルよ、民に語れ。お前たちはかつてわたしと契約を結んだ。以来、お前たちシオンは紆余曲折はあろうともわが嗣業の民であり続けた。
 なのに、お前たちはわたしを裏切った。バビロニアへ国主を奪われ、有力者たちを連行されたのを目の当たりにして、裏切りの結果を知ったにもかかわらず、お前たちはかつての奴隷の国エジプトへ助けを求めて、これと契約した。が、ファラオはイスラエルの求めに応じようとしなかった。最早エルサレムにいる王はどこへも逃れることが出来ない。ゆえ、わたしはかれをバビロニアの網に絡め取らせて、かの地へ連れてゆく。
 鷲が植えたぶどうの木は豊かに栄えた。その木の下に鳥は宿り、歌う。そのとき、人々は知る。低きが高きとなり、高きが低きとなり、枯れた木は茂り、茂る木は枯れる。
 「主であるわたしがこれを語り、実行する。」(エゼ17:24)

 さんさんかはこの章になにも思えるところがありません。序にいえば、次章に関しても然りで。
 本章に関して申しあげれば、既にわれらは過去のどこかの時点で、主の発する同様な言葉を聞いてきました。しかも何度となく繰り返されてきて。そうしていま、ここにいる。斯様な繰り返しゆえに、わたくしはなにも思えるところがないのであります。
そうですよね、そんなこと仰っていましたね、あなたは。で、ここでもエゼキエルに同じことをいってしまうんだ? ――それが一点の曇りなき、加えて偽りなき述懐であります。
 むろん、こうした言葉も預言者エゼキエルには(ほぼ)初めて聞く比喩であったかもしれない。それは勿論、他の人々やエゼキエル以外の預言者にとっても変わりないことであったでありましょう。が、わたくしのように、ときどきの中断は一種の箸休めめいたものだからその期間は除くとしても、ほぼ毎日なんのプライヴェートの予定もなく、ただ会社(とその周辺のスターバックスとキリン・シティと本屋のあるエリア)と自宅を往復するばかりの野郎の如く殆ど毎日聖書を読む生活を送っている者にしてみれば、ああこれはつい数日前に読んだぞ、とか、以前も同様なたとえ話を用いて同じ出来事を他の人物に語っていたな、などと思うこと折々あるのであります。ゆえに多少なりともげんなりするわけで。
 キリスト者や聖書にもっと深く親炙している人たちにとっては、これも幾度も新鮮な気分で受容できる内容であり、暗唱したり言葉一つ一つを掘り起こすに足る有り難き聖句であり、なのでしょうが、ごめんなさい、さんさんかはそこまでの気持ちは持てません。今更キリシタンになってどうするのか、馬鹿野郎め。それで人生が救われたりするなら、話はちょっと別になるけれど、ね?
 人間の創造した〈神〉が〈神〉であるものか。人間が自分に都合の悪い〈神〉を創造できるものか。
 ……やさぐれているように思われるやもしれません。が、それはきっと読者諸兄の気のせいです。特になんにもないですよ? 再起動させるしかない人生、混沌と孤独のなかを歩いて行く覚悟を決めた男に、怖いものなんてありませんよ、というだけのお話し。



 SMAPに「STAY」という歌がある。シングル曲ではないため、大方の方がご存じないのは仕方ないにしても、わたくしは密かにこれをSMAP随一の名曲として愛聴してきた。なんといっても歌詞の世界が良い。
 いつまでも大切な人と一緒にいよう、なにかに迷ったときはぼくがとなりにいて挙げる、だから君もぼくの隣にいてほしい、そう、心臓の鼓動が止まるその瞬間まで。くーっ、やりきれんな、この世界!
 これは勿論、ラヴ・ソングです。が、一昨年の夏、『SMAP AID』という東日本大震災復興チャリティアルバムの一曲として江湖に知られるようになった。と同時に、この歌は単なるラヴ・ソングではなくなった。
 大切な人;即ち、震災や原発が原因で離れ離れにならざるを得なかった、それまで当たり前のように存在していたかけがえのない人たちの思い出につながる一曲として、以前とは違う側面が見えてきた。あの日を以て「STAY」は普遍的な〈愛〉を謳った、心の歌となったのだろう。
 本日で東日本大震災から2年が経つ。東北も日本も、まだまだ立ちあがれる。われらはこの日を決して忘れない。
 Remember 3.11。◆

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