第1240日目 〈エゼキエル書第26章:〈ティルスへの預言〉1/3with押し寄せる現実を拒むように〉 [エゼキエル書]

 エゼキエル書第26章です。

 エゼ26:1-21〈ティルスへの預言〉1/3
 第11年某月11日、主の言葉。ティルスへの預言、――
 地中海を臨む商港都市ティルス。かれらはエルサレムの陥落を喜んだ(※)。曰く、わたしは富み、お前は廃れた、と。
 わたしは諸国を用いてお前に立ち向かう。お前は攻撃されて占領されて、略奪される。また、わたしはバビロニア王ネブカドレツァルにお前の命運を委ねる。かれはかれのやり方で、かれの論理と正義を以てティルスを打つ。荒廃した町、汝、即ちティルスが再建されることはない。
 バビロニアの剣の下に町が一つ、一つ、と消えてゆく。倒れた響きが遠近に轟き、海の支配者たちを怯えさせ、かつ、呆れさせる――ティルスの傲慢ゆえに。かれらはティルスのために嘆きの歌をうたう。
 わたしはお前を大水で覆う。穴/冥界へ下る衆と一緒に〈古の民〉即ち永遠の使者たちの仲間入りをさせる(エゼ26:20)。
 「お前を穴に下る者たちと共に、永遠の昔からの廃墟のような深い地に住まわせ、お前が生ける者の地で栄誉をもって住むことができないようにする。わたしはお前を恐怖に落とす。それゆえ、お前は無に帰する。人が探し求めても、お前は永久に見いだされることがない」(エゼ26:20-21)、と主はいった。

 ※エルサレムはティルス同様の通商都市でありました。北と南を結び、東と西をつなぐ交易路の十字路に位置していたエルサレム。ティルスがエルサレム陥落を知って大喜びしたのは、商売敵が倒れて再起不能に陥ったからに他なりません。イコール、富が自分(ティルス)の懐へ一極集中し、結果、他に比肩するものない程のお金持ちになった。だから、いまや見る陰もなくなったエルサレムを呵々大笑したのであります。
 こういうところ、現代でもありますよね。今も昔も変わらないのは富への執着、お金への妄執でありましょうか。溜め息吐きたいけれど、うむ、さんさんかもやはりお金の魅力には抗いきれぬ俗物であります。そこまで達観できないし、さ?

 バビロニア王ネブカドレツァルのティルス包囲は約13年に渡った、といいます。かれはユダ王国滅亡/エルサレム陥落を果たすと、次いでティルス制圧に専心しました。バビロニア軍によるティルス包囲は前587-574年とされ、地中海を臨むこの商港都市が落ちたのは――正確な年代は不明ですが――前575年頃、といわれております。
 この後にペルシア王朝が勃興すると、ティルスは必然的にペルシア領となり、更にはアレクサンドロス大王に征服されました。エゼキエルは主の言葉として、ティルス再建は決して行われない、と明言しましたが、それは成就されたのでありました。



 昔働いていた不動産会社から、戻ってこないか、と誘われました。正直、とっても嬉しい。理由あって退職してかれこれ10年近くになろうとしているのに、こうして誘ってくれるなんてまずあり得ない話だからだ。
 むろん、これまでまったく疎遠だったわけではない。即かず離れず不動産業界とは接してきたし、住宅ローンについての本も一冊書き下ろした。会員誌に掲載される記事も結構書いてきた。それが縁で半年に一回ぐらいは元同僚・上司と酒を酌み交わす機会もあり。
 わたくしの退職を知って、それとなく声をかけてくれた当時の直属上司に感謝。それを後援してくれている現在は本社勤務の上長に感謝。なによりも当時のチームメンバ、並びに同期に感謝。
 でも、わたくしはたぶん戻れない。この10年弱で大きく変わった。あとから勉強しても追いつかないぐらいの変化に思える。これからもなんらかの形で住宅や不動産というものに関わってゆきたいけれど、営業として現場に出て商談、なんて、どうにもいまのわたくしの役目ではない。でも、斯様に辞めたいまでも気にかけてくれる人たちがたくさんいることをありがたく、幸せに思うのです。あの会社で働いていて良かったなぁ……。◆

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