第1271日目 〈ダニエル書第1章:〈バビロンの宮廷でのダニエル〉withサメ肉でムニエルを作りました。〉 [ダニエル書]

 ダニエル書第1章です。

 ダニ1:1-20〈バビロンの宮廷でのダニエル〉
 エジプトのファラオ・ネコによってエホヤキム改めヨヤキムが南王国ユダの王となった。その御代3年目に東方より一つの大国が迫った。ネブカドネツァルを王とする新バビロニア帝国である。かれらは瞬く間に王都エルサレムを攻略した。
 多くの宝物が奪われ、貴族や官僚が捕虜となった。バビロニア軍は戦利品を携え、捕虜を連れて、自分たちの都バビロンへ帰った。前606年のことである。捕虜は後の時代に<第一次バビロン捕囚>と呼ばれた。本書の主人公ダニエルがエルサレムからバビロンへ移ったのはこの時である。

 故郷を遠く離れて敵地へ連れてこられたダニエル少年は、およそ何事にも有職に、心うるわしくある一人に選ばれ、ネブカドネツァル王の命令に従ってカルデア人の言葉と文書を学び、宮廷にて飲食される肉類と酒が与えられた。3年の養成機関が明けたら王に仕えるのである。
 が、ダニエルは3人の友どちと共に、供される食事を拒んだ。異郷の民が口にする物で自分を汚すまい、としたからである。かれはその旨、侍従長アシュベナズへ訴えた。神の計らいによって恵みと慈しみを得たダニエルを侍従長は好ましく思い、親しうしていた。
 訴えるダニエルに侍従長がいった、食事は王ご自身が決められたことである、従わなければ儂の首が飛ぶ、と。
 そこでダニエルは、自分たちの世話をしてくれている人に頼んだ。試しに、と、ダニエルはいった。試しに10日間、ぼくたちには肉と酒ではなく、野菜と水だけを与えてください、それを続けて10日後にぼくたちと他の人たちの顔色を較べてみてください、どうかその上で判断してお気に召すままにしてください、と。
 世話人がダニエルの申し出通りにしてみたところ、果たしてかれらの顔色は、10日にわたって酒と肉を摂った人々よりも却って良かった。そこでダニエルたちには野菜と水が与えられ続けた。
 ――こうして3年の養成機関が明けた。選ばれた人皆がネブカドネツァル王の前に召された。特にダニエルと3人の友どちは優れており、王の頼みとなった。なかでもダニエルは夢や幻を説く能力に長けていた。かれは新バビロニア帝国滅びて後もメディア王国、アケメネス朝ペルシア帝国で重用され、キュロス王の元年まで仕えた。

 なお、ダニエルの3人の友どちの名は、それぞれ、ハナンヤ(シャドラク)、ミシャエル(メシャク)、アザルヤ(アベド・ネゴ)といった。()内はバビロニアでの名前である。ダニエルはベルテシャツァルといった。「王の命を守り給え」という意味である。かれら4人はみなユダ族の出身であった。
 ハナンヤ、ミシャエル、アザルヤ、ダニエルは王の抱える占い師や賢者たちより10倍も優れていた。

 誰某の何年目、という記述がこれからも出てきます。前606年に第一次バビロン捕囚があったのは事実ですが、この年、まだネブカドネツァルは即位していませんでした。かれが新バビロニアの帝位に就くのはこの翌年、或いは翌々年であります。
 「ダニエル書」にはこんな年代表記の錯綜が見られます。本ブログに於いてもその都度、可能な限りで指摘してゆく予定でいます。
 背景となる歴史情報を込みで書いていたら、こんな文章になりました。久々に一巻の書物全体が歴史と直接リンクしてゆく内容なので、どうかその点はご理解いただきたく存じます。今後もこんな風な原稿になってゆくはずです。



 サメが手に入ったので、今日(昨日ですか)の夕食は久々のムニエル。バターとオリーブオイルで、弱火でじっくり焼きました。付け合わせはジャガイモとキノコとタマネギ。
 うむ、サメの肉って美味いですね。思うたよりさっぱりしておる。結構量もあったはずなのに、全然もたれない。初めて食べたけれど、この美味さは病みつきになりますね。
 今度またサメ肉が手に入ったら、煮付けかフライですな。刺身がいちばんだけれど、素人だから臭いが残りそうで……(他の魚で刺身を作ったら残ってしまったんだよね)。◆

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