第1411日目 〈創世記第9章:〈祝福と契約〉&〈ノアと息子たち〉with喜ばしいことは一度に重なるらしいが、……〉 [創世記]

 創世記第9章です。

 創9:1-17〈祝福と契約〉
 全地を覆い殆どすべての肉なるものを滅びした洪水が去り、乾いた大地へ降りたノアとその家族、方舟へ収容されたつがいの動物たち。ノアはアララト山頂にて主のための祭壇を築いて焼き尽くす献げ物をささげた。
 神はノアと3人の息子たちを祝福して、いった、――
 産めよ、増やせよ、地に満ちよ。地の獣、空の鳥、海の魚のすべては、あなたたちの前に恐れおののき、あなたたちの手へゆだねられるものとなる。あなたたちはこれら命あって動くものを食糧とせよ。わたしは青草と同じくこれらをあなたたちに与える。但し、肉は命である血を含んだまま食べてはいけない。
 「また、あなたたちの命である血が流された場合、わたしは賠償を要求する。いかなる獣からも要求する。人間どうしの血については、人間から人間の血を賠償として要求する。/人の血を流す者は/人によって自分の血を流される。/人は神にかたどって造られたものだからだ。」(創9:5-6)――
 続けて神はノアと3人の息子たちにこういった、――
 わたしはあなたとあなたたちとその子孫に対して、否、のみならず生きとし生けるものすべてにこの契約を立てる。契約が立てられたらば、二度と肉なるものが洪水によって滅びることはなく、洪水によって地が滅びることもない。
 代々とこしえにわたしは契約を立てる。そのしるしとは、雲のなかに置かれる虹だ。わたしと大地の間に結ばれた契約のしるしとして「雲の中に虹が現れると、わたしはそれを見て、神と地上のすべての生き物、すべて肉なるものとの間に立てた永遠の契約に心を留める。」(創9:16)
 神はノアに、祝福と契約について、そういった。

 創9:18-29〈ノアと息子たち〉
 ノアの3人の子とは即ち、セム、ハム、ヤフェトである。
 方舟を降りたあと、ノアは(地上で最初の)農夫になった。ぶどうを植え、ぶどう園を持ち、ぶどう酒を造った。或る日、ぶどう酒を飲んでよって裸のまま、天幕のなかでぐっすり寝こんでしまっているノアを、末子ハムが目撃した。かれはそれを2人の兄に伝えた。セムとヤフェトは後ろ向きになって天幕へ入り、父の体に着物を掛け、入ったときと体の向きを同じにして天幕を出た。かれらは父の裸を見なかった。
 起きて息子たちの行いを知ったノアは、末子ハムを叱責した。(カナンの父となる)ハムは呪われよ、とノアはいった。呪われて奴隷の奴隷となり、兄たちに仕えよ。カナンはセムの奴隷となって征服されよ。ヤフェトの地は広がり、セムは栄える。ハムとカナンは奴隷となれ。
 ――ノアは950歳で逝去した。洪水から350年後のことである。

 人の食糧は洪水前は青草であり、果実であった。洪水後はそこに動物の肉が加わる。神の言葉がノアに伝えられたとき、まだ地上にはそれまでかれらが食糧としていた青草や果実はじゅうぶんには生育していなかったのかもしれない。だから手っ取り早く食糧になりそうな動物の肉を食べてよい、ということになったのか。聖書時代の人々が肉をも食べる事実について説得力を与えようとしたのが、当該節であるようにわたくしには思えます。
 ノアの3人の息子たちを聖書はセム、ハム、ヤフェトの順番で紹介します。が、〈ノアと息子たち〉を読めば、その記述は必ずしも母の胎より出た順番でないことがわかります。〈ノアと息子たち〉ではハムが末息子として書かれている。と同時に読者を混乱させるのは、「ハムはカナンの父である」と唐突な説明が入り、ノアはハムに対して「カナンは呪われよ」と訴える点であります。
 これらを矛盾なく説明しようとすれば相当に頭を悩ませることとなる――最後に残る疑問は、なぜノアは孫にあたるカナンの名を口にしたのか? これについて研究書や解説書、牧者たちのブログなど原稿を書く傍ら覗いてみましたが、どうにも十全に納得の出来るものとは出会えず、却ってこの単純な挿話の抱える面妖さに気附かされた次第です。父の裸を見ることが禁忌であり、それを黙して語ることをせず兄弟に告げた事実を以て「呪われよ」というのだ、と考えられましょうけれど、どうにも釈然としないところがあるのもまた事実なのであります。困ったものですね。



 松井珠理奈じゃんけん大会優勝を記念して殆ど半年ぶりにSKE48 TeamSのアルバムを聴き、現在の職場で昇格が決まったことを喜んで一杯の安堵と一抹の不安を抱えながら、この原稿を書いている。
 喜ばしいことは一度に重なるようで、他にも買い逃していたドナルド・タイスンの小説を某嫌いな新古書店で手に入れたり、10年ぶりの友との再会も約束された。
 あとは以前のように自作が買われ、おぐゆーさんと巡りあえたらどんなにか幸せだろう、と思うが、いずれも見込みのない望みであるかわかっているだけにこの夢は儚く脆く、すぐに消えちゃうんだ。ぐしゅん。◆

共通テーマ:日記・雑感

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。