第1472日目 〈スターバックス伊勢佐木モール店が閉店します。――嗚呼!〉 [日々の思い・独り言]

 さんさんかが定宿ならぬ定カフェとしているスターバックス伊勢佐木モール店が、今年のクリスマスを以て閉店することとなったそうです。
 記憶するところでは、確かここは9.11の前後にオープンしたのではなかったか。現在のスタッフにこのことを覚えている人は一人もなく、わたくしの記憶に留まるあれこれを総合するとそれぐらいの時期であったかな、というだけだから、実際は大きく外れているかもしれないけれど。でも一つだけはっきりしているのは、当時既にあった南蛮屋カフェにまだ三上さんも真鍋さんもいなかった、ということ。……そう考えると、時が移ろうのはとても早いものでありますな。
 閑話休題。
 件のカフェが閉まる。わたくしはここに殆どの期間通い詰めて、いつも同じメニューばっかり注文していた。会話することは非常に稀であったと雖も、どうやら顔を注文は覚えてもらっていたらしく、レジに立つや「いつもので宜しいですか?」と聞かれては、首を横に振ることもできなかった。
 それもあってわたくしはこの店舗では――というか、自ずと他の店舗にあっても同じメニューを繰り返す羽目になった。つまり、ホットのコーヒー、トールで。そうして、340円を支払う(以前は330円だったかな……)。夏でも冬でも、マグカップでも紙カップでも、単品であれフード付きであれ、稀にテイクアウトのときでさえ。
 スターバックスの良いところは長居している客であればある程、適度に無視して放っておいてくれるところだった。ドトールやベローチェ、サンマルク・カフェなど少しは見習ってくれ、と心のなかで叫んだことがいったい何度あったことか(苦笑)。その恩恵に与った人はたぶん、相当いるはずだ。わたくしもその一人である。伊勢佐木モール店でコーヒーを2杯、内1杯はお代わり100円で飲みながら、本を読み、文章を書き、お喋りし、ぼうっとしていた。近くのクラブで働く藤本美貴似の女の子が、営業抜きで時折立ち寄ってくれたこともあったっけ……(遠い目をしているさんさんかをご想像いただきたい)。
 伊勢佐木モール店は場所柄、人種の坩堝であった。否、さながら朝鮮人の集会場所か、と大いに義憤に駆られる場所でもあった。が、と同時にかれらとの草の根交流の舞台にもなった。政治や経済、外交に関して、個人とメディア、国家の意見の相違を確かめるにここ程サンプリングに適した場所は、少なくとも横浜市内にはなかったように察せられる。場所柄というせいもあろうが、私服警官が一時期出入りしていたのは内緒のお話だ。
 ――ここのスタッフについて述べるのは非常に難しい。というよりも、これについては(少なくとも現時点では)書かぬが宜しかろう、と思うている。なんといってもまだ営業中のお店で、わたくし自身まだまだ通うことになるお店だからだ。むろん、これが悪意から生まれた発言ではなく、むしろ好意ゆえに生じた迷惑回避の考えからであることをご理解いただきたい。
 実はスターバックスに殆ど足を踏み入れることなかったさんさんかが初めて定カフェにした店舗であるから、他店舗との比較基準が伊勢佐木モール店にあるのは致し方ないにしても、それでもここのスタッフ諸氏はOB,OGを含めてもホスピタリティ精神にあふれていた。いつ行っても気持ちよく、同じようにかつ臨機応変に応対してくれることが、どれだけ顧客を嬉しくさせ、リピーター率を上げることにつながるか、ということを、かれらはよく理解していたと思う(まぁ、なかには若干の例外もいたが)。
 ……2013年12月25日、遂についにスターバックス伊勢佐木モール店が消える。由々しき事態であるが、もうこの決定は覆すことができない。もはやここには南蛮屋カフェもなく、壱番館もない。横断歩道を渡ってしばらく行ったところに何軒かの珈琲屋があるが、とてもではないが憩いと執筆が両立させられる場所ではない。
 久しぶりに訪れた大きな変化を前に、小学生時分から馴染んできた伊勢佐木モールから卒業する時期が来たのかな、と淋しい思いを抱いているところである。◆

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