第1526日目 〈トビト記第11章:〈両親との再会〉、〈トビトの視力回復〉&〈トビトとサラの出会い〉with『多崎つくる』のあとに読む本(小説)〉 [トビト記]

 トビト記第11章です。

 トビ11:1-10 1/2〈両親との再会〉
 メディアを離れてアッシリアへ至り、帝都ニネベに近いカセリンまで来たとき、アザリアがトビアにいった。われらは花嫁よりも先にニネベに行って、サラをあなたの家へ迎え入れる準備をしましょう。また、間もなくニネベというとき、アザリアがトビアに、件の魚の胆のうを用意しておきなさい、といった。
 かれらはやがてトビトの家に到着した。ハンナからそれを知らされて、トビトが覚束ない足取りで出て来る。

 トビ11:10 2/2-15〈トビトの視力回復〉
 トビアはアザリアに教えられた通り、魚の胆のうを父の目に塗って手当てをした。するとそれが薬となって、トビトの両眼を覆っていた白い膜は縮んで、目から剥がれ落ちた。トビトの視界に光があふれ、眩く映った。そうして眼前に立つトビアを見て曰く、――
 お前が見える、わが目の光であるトビア、お前が見える。わたしは神を誉め讃えよう。神はわたしを鞭打たれたが、いまこうして再びトビアを見ることができたのだから。
 喜ぶ父にトビアはいった。わたしの旅は成功でした、お父さんの財布も持って帰れました、と。なによりも、わたしは妻サラを得、エクバタナから連れてきました。もうニネベの町の門の近くまで来ています。

 トビ11:16-18〈トビトとサラの出会い〉
 息子の言葉により一層の喜びを感じたトビトは、嫁サラを迎えるためニネベの町の門まで出掛けてゆく。誰に手を取ってもらうことなく歩くトビトの姿に、町の人々が驚いた。トビトはその人たちの前で神を礼讃した。
 かれはサラに会い、祝福する。娘よ、よく来てくれました。わたしは神を誉め讃えよう。神があなたをここへ連れてきてくれたのです。あなたの父上に、息子とあなたに祝福あれ。ここはあなたの家です、さあ、どうぞ、お入りなさい。皆があなたを祝福しております。
 その日、ニネベのユダヤ人は皆こぞって喜びの声をあげたのである。集まったユダヤ人のなかには、トビトの甥で政府の高官アヒカルとナダブもいた。

 カセリンってどこだろう? 調べてみるも未詳にして不詳、続編を読むに足がかりの少なさを思い知ります。想像の域を出ぬ答えながら、そこはニネベとエクバタナの途次にあり帝都の南東に位置するカルフ(カラ)のことか、と考える。旧訳新訳のみでなく、続編の注解書やガイドブック、研究書がもっと書かれて流布しないかなぁ……。
 アヒカルとナダブは最終章にて再登場しますが、あまり良い取り挙げられ方ではありません。わたくし個人はとても関心ある者ではあるのですが――これについてはまた最終日と致しましょう。



 村上春樹長編小説読書マラソンのゴールとなる『多崎つくる』。そのあとに読む本を早くも物色中です。この2年強どっぷりと浸かっていただけに、すんなりと読書心が他へ切り替えられるとは思っていないのだけれど、次を考えるのはとっても楽しい。
 この機会に、アニメを見て面白かった『マルドゥック・スクランブル』全3巻や買ったまま本棚の肥やしになっている『妖精作戦』シリーズ、庄司薫の<薫くん4部作>を読み通してみようかと考えていたり。これらだけで今年の前半が終わりそうな気も……嗚呼!◆

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