第1558日目 〈ユディト記第8章:〈ユディトの略歴〉、〈ユディト、神への信頼を説く〉&〈オジアの願いとユディトの企て〉withエッセイをまとめてお披露目するに際して〉 [ユディト記]

 ユディト記第8章です。

 ユディ8:1−8〈ユディトの略歴〉
 このベトリアにシメオン族の未亡人ユディトがいた。父の名はメラリで祖父の名はオクス、イスラエル(ヤコブ)の次男シメオンを祖とする。かつて同族のマナセを夫としていたが、大麦の刈り入れ時に罹った日射病が原因で故人となって以後、彼女はそれから今日までの3年4ヶ月、喪に服した。ユディトは夫が遺した家財を守り、使用人や家畜、土地を管理した。
 また、ユディトは深くイスラエルの神を信じて畏れる人であった。加えて、何人たりとも彼女を指して悪くいう者がないぐらい義の人であった。

 ユディ8:9−27〈ユディト、神への信頼を説く〉
 その日、指導者オジアたちが町の民に約束した言葉を知ったユディトはかれらを招いて、懇々と神への信頼を説いた。曰く、⎯⎯
 神を試すような真似はおやめなさい。人間の心すら理解することも出来ないのに、どうして全能の主の心を探ることが出来ましょう。神はわれらと異なり、脅しに怯むこともなければ他者の決断を押し付けられることもないのです。
 かつてわれらの先祖は道を正しく歩まぬがゆえに神の罰を被り、捕囚となり各地へ離散しました。かの地で種々の辛酸を舐める間、われらの先祖は悔い改め、神を信頼する心を取り戻しました。それはいまのわれらのなかにもあり、揺らぐことはありません。再び先祖のように偶像を崇めるようなことがあれば、神は直ちに制裁を下すことでしょう。
 皆さん、いまが正念場です。ベトリアの占領は全ユダヤの屈服であり、エルサレムの新しい神殿が再度、異神の民によって蹂躙され破壊されることであります。われらは踏み止まり、敵の侵攻を食い止めねばなりません。すべてのユダヤ人がこのことを知って、あらゆる暴力に抵抗することが出来るように。神なる主がアブラハムやイサク、ヤコブに与えた試練を、われらは今一度思い起こしましょう。
 「主は彼らの心を試すために火のような試練を与えられましたが、わたしたちの場合も同じで、決して報復ということではなく、主に近づこうとする者を教え諭すために鞭打たれるのです。」(ユディ8:37)

 ユディ8:28−36〈オジアの願いとユディトの企て〉
 これを聞いてオジアがユディトを讃えた。敬虔なるあなたが祈ってくれれば、神は雨を降らせて水を満たし、われらを助けてくれもするだろう。が、ユディトよ、これだけはわかってほしい。あのときわれら指導者は民の声を聞き入れるより他なかったのだ。
 ユディトは答えた。わたしには計画があり、これを実行します。主はわたしを用いて5日のうちにユダヤを顧みてくれるでしょう。どうかいまは計画について訊かないでください。それを成し遂げるまでお話しすることは出来ません。しかく、これが実現すれば子々孫々まで語り継がれる出来事となるに違いありません。
 オジアたちはユディトを祝福して、それぞれの家に帰っていった。

 今日のわれらの社会に於いてもそうですが、秘密裏の計画は何人にも漏らす事なかれ、と、本章でも教えております。相手を信頼して喋ったつもりが仇となった経験を持つ方も少なくない、と思います。ユディトが意識して口を噤んでいなかったら、計画はだだ漏れとなり得られる勝利も得られなくなっていたでしょう。
 ユディトが賢いのではなく、心中に野望や人生を変える計画などを持つ人ならば、誰しも行って当たり前のことであるに過ぎません。
 ユディ8:26にある文言について、若干わたくし個人の推測を述べます。全部で3点。
 ・主がアブラハムに行った仕打ちとは? → 創22:1−19のイサク奉献をいうか。
 ・イサクに与えた試練とは? → 創27にある、長子の特権を誤って次男ヤコブに与えたことか。
 ・メソポタミアにてヤコブがラバンの羊を牧していたとき、どういうことが起きたか? → 都合6年義父の下で働き、ラケルとレアの間にそれぞれ家族を成したが脱走、追想して来たラバンと和解し契約を結んだ(創29−32)ことをいうか。
 もし間違っていたらご指摘、ご教示願いたく思います。



 最近はスターバックスや上島珈琲、エクセルシオールに籠って、エッセイのプランや下書き(メモ書き)を、思いつくままに書き綴っています。このうちの2、3編でも完成させられればいいのですが……。最後の一文字を書いてサインをしない限り、安心も油断も出来ません。
 書物と書物の間にお披露目するエッセイは、特定のテーマを設けて集中的に書くのが良い場合と、通年テーマを幾つか設けてそれに沿って少しずつ消化してゆくのが良い場合とがあります(今更ながらそれを認識した次第。ちょっと恥ずかしい)。今回は前者のケースになりそうなのですが、如何せん原稿がまだまったく手つかずである点に大きな不安を感じています。
 さて、いったいどうなりますことやら。と他人事めいた言い草を残し、本日はこれにてドロンとさせていただきます。◆

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