第1567日目 〈「エステル記(ギリシア語」前夜)withiMacのディスプレイを拭き拭きしました。〉 [エステル記(ギリシア語)]

 「ギリシア語によるエステル記」は、既に旧約聖書で読んだ「ヘブライ語によるエステル記」と大きく変わるところはありません。
 モルデカイの出自と(「エステル記」のプロットというて差し支えない)かれの見た夢について語られ、またモルデカイと王妃エステルの祈りやアルタクセルクセス王の勅書の内容、モルデカイの夢解き、といった部分が追加されている程度で、特に本筋へ影響を及ぼすものではない。しかしそれらが補われたことにより、「エステル記」の物語世界がヘブライ語のそれに較べて奥行きを増したことも否めぬところであります。個人的にはヘブライ語で書かれた「エステル記」よりもこちら、旧約聖書続編にある「ギリシア語によるエステル記」の方が好きですね。
 モルデカイとエステルの活躍によって、ハマンの画策したユダヤ人虐殺計画が如何に挫かれたかを語る「エステル記」は、ペルシア帝国の社会体制が割と寛容なものであったことを示唆する材料が提供された書物でもあります。先に名を挙げた3人はいずれもペルシア人から見れば外国人であり、宗教を異にし、帝国内ではそれぞれ主要な地位に在りました。たとえ古代/紀元前であろうと、列強国が外国人を重用して主要ポストに就かせることが至極当然であったとは思えません。殊に西の覇者マケドニアの出身であるハマンが王に次ぐNo,2の地位に在ったなど。それらを踏まえて思うのは、「エステル記」はペルシア帝国の寛容さを伝えるテキストでもあるのだな、ということ。
 当該章に於いて改めて触れることもありましょうが、いまここでハマンという人物について「ギリシア語によるエステル記」がどのように語っているか、王の勅書から引用しておくのはあながち無意味ではないでしょう。エス・ギE:10-14に曰く、⎯⎯
 「ハメダタの子ハマンはマケドニア人であり、実際はペルシア人の血を引かない異国人で、予の情けを受けるには全く値しない者であったが、優遇され、万民に対する予の友情の恩恵に浴し、その結果、『我らの父』と呼ばれ、王位に次ぐ地位にある者として万民によってあがめられるほどであった。
 ところが、彼はその高慢な心を抑えきれず、予の覇権と命までも奪い取ろうとたくらみ、予の救い手であり、常に変わらぬ功労者であるモルデカイと、非のうちどころのない王国の伴侶エステルを、彼らの民族もろとも狡猾な策略を用いて滅ぼし去ろうとしたのである。
 ハマンはこのように我々を孤立させ、ペルシアの王権をマケドニア人の手に移そうとしたのである。」
⎯⎯と。
 ヘブライ語かギリシア語の別を問わず、「エステル記」をハマン側から捉えて読み解してゆくと、まさしく<栄華と失墜>の物語となる。もし機会があれば、ハマン流転の一代記を物語にしてみたいものであります。
 それでは明日から1日1章ずつ、「エステル記(ギリシア語)」を読んでゆきましょう。



 購入から約1ヶ月が経とうとしているiMacのディスプレイ下部に汚れを発見。なんというか油が垂れたような、そんな見た目の汚れであった。昨夜、少々酔っぱらいながら帰宅してブログを予約更新したとき、確かにちょっと咳きこんだことはあった。そのときに唾等が飛んでディスプレイ下部に付着したのだろうか。よく見ると、その上方にも細かい同様の汚れが散見され。
 さて、どうしたものか。iPhoneを購入したときくっ付いてきた4センチ四方のクリーニングシートがそばにあったので、試しにそれで拭き拭きしてみたのだが状況はさして好転した様子はなく、気のせいか、却ってわずかながら汚れが左右に広まったように見えてならない。さて、どうしたものか。OAクリーナーの類を買いに行くには時間がない。今夜は夕食作りの当番だしな……スーパーで買い物する序に隣のドラッグストアを覗いて、なにか良さそうなものがないか見てこよう、と出掛けたのが午後4時過ぎのこと。
 そういえば『MacFan』4月号に、ディスプレイ掃除には精製水を使うと良い、なんて記事があったな。精製水ってコンタクトレンズの洗浄とかに用いるアレだよな。というわけで、コンタクトレンズ用品のコーナーで精製水はすぐに見附けられた。問題はクリーニングシートである。ぞうきんは却って傷が付くし、iMac購入時に付属してきた純正クリーニングシートはなんとなく使えない気がする。となると、超極細繊維を採用したタオルの類しかない。うむうむ唸りながらようやく発見したのは、超極細繊維を使った<激落ちふきん>。お値段498円なり。ちなみに精製水は98円でした。
 帰宅してさっそく試してみた結果……気持ち良いぐらい綺麗になりましたよ。むろん例の汚れも表面に付着していた塵も拭き取れて、思わずなんだか歌っちゃいたい気分です! そうしていま、頗る快適な気分でこの原稿を書いています。
 「答えは家電量販店にはない、近所のドラッグストアにこそある」⎯⎯所詮OA用として売り出されているクリーニング用品のうち、ドラッグストア取扱い商品で代用できないものは(まず)ない、と江湖に訴えて、本稿の筆を置くことといたします。◆

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