第1677日目 〈知恵の書第6章:〈為政者の責任〉&〈知恵はいかなるものか〉withMacBookAirに依存して、〉 [知恵の書]

 知恵の書第6章です。

 知6:1-11〈為政者の責任〉
 権力の座に在って国を治める者たちよ、わが言葉へ耳を傾けよ。あなたたちの手中にある権力、支配権は、いと高き方即ち神なる主により与えられたものである。主はいつでもあなたたちの業を調べ、腹のうちの計画を探っている。あなたたちは国に仕える身でありながら、正しいことを行わず、神の御旨に添って歩むこともなかった。
 「神は恐るべき姿で直ちにあなたたちに臨まれる。/上に立つ者は厳しく裁かれるのだ。/最も小さな者は憐れみを受けるにふさわしい。/しかし、力ある者は力による取り調べを受ける。」(知6:5-6)
 万物の主は誰の顔色も窺わない。どんなに強大な相手であっても恐れることなく立ち向かう。万物を造った主は、万物を公平に扱うからである。が、権力者たちに対しては殊更厳しく激しい態度で取り調べに臨む。
 権力の座に在り国を治める者たちよ。知恵を学べ。知恵を学び、職務にもとることがないようにせよ。
 「わたしの言葉を熱心に求め、慕うがよい。/そうすれば教訓が身につくだろう。」(知6:11)

 知6:12-25〈知恵はいかなるものか〉
 人よ知れ、熱心に知恵を求め愛することを。それを求め、探し、思う人の前に知恵は姿を現す。知恵もまた自分にふさわしい人を探し求めている。知恵はかれらの前に優しく姿を現し、深い思いやりの心で以てかれらと出会う。
 「教訓を真心から望むことが知恵の始まりであり、/教訓に心を配ることは知恵への愛である。/この愛は知恵の命じる掟を守ることである。/掟を守ることは不滅を保証し、/不滅は人を神に近づける/知恵を熱望することは人を御国へ導く。」(知6:17-20)
 わたし(※)はこれから知恵について知っていることを語ろう。その神秘を隠すことなく、その真理から離れることなく……。
 権力の座に在り国を治める者たちよ。わたしの言葉を教訓とし、あなたたちの治世が長く続くよう、これを役立てよ。

 知6:1-11は一種のリーダー論と読めました。おもねることなく顔色を窺うことなく、誰に対しても公正で、力弱き者を憐れみ力ある者に厳しく臨む……。昨今流行りのその場にしかそぐわないような形骸化した<リーダー論>も吹っ飛ぶ、簡潔にして真理、普遍の教えが凝縮されたところであります。むろん、理想に傾いている部分はなきにしもあらずで、こればかりでは組織が回らぬことも承知しておりますが、この小さな言葉が言外に含めた訓戒は非常に大きなものだと思うのであります。……「知恵を学び、職務にもとることがないように」!(知6:9)
 続く知6:12-25は、第7章以後に展開されるソロモン王に仮託された部分への導入部であります。それゆえ、文中の「わたし」もソロモン王を指す人称代名詞である、とご理解いただければ幸甚と存じます。
 正直なところを告白しますと、ここはノートするのに難儀した部分でもありました(知6:12-25のことです)。簡単なように見えてまとめようとすると文意不詳のものになりかねない。いっそのこと、全文引用してそれにすべてを語らせようか、と、体のいい逃げの一手を打つことも検討しましたが、最終的にそれをしなかったのはプライドゆえ? 「雅歌」でやはり全文引用を行いましたが、いまの「知恵の書」とはまったく別の理由でそれを実行した。詩歌の鑑賞に一部分だけを取り挙げれば却って価値を損ない、鑑賞に支障が生じることがある。またそれを身を以て経験しているがゆえのことでもありました。まぁどちらにせよ、体のいい逃げの一手を打つことなくなんとかまとめ得たのはわれながら喜ばしいところでありました。えへ。



 あのとき思い切ってMacBookAirを購入してなかったら、ブログの原稿を書くことはいまよりもずっと困難になっていただろう。バッテリーの持ちの良さ、機能性の優れたる点、タイピングの快適さ、インストール済みのPagesの使い勝手の良さ。これらの利点がセットで提供されるノートPCがMBAの他にあるだろうか? ──もっとも、これで購入していたのがMacBookProであれば、MBPの他にあるだろうか、などというていたのでしょうけれど。
 このMBAのお陰で本ブログが健常に続いているのは事実だ。仕事帰りのカフェなり図書館なりファミレスなりで原稿を書く。休みの日であっても外出することあれば携え、図書館なりカフェなりファミレスなりで原稿を書く。MBAを導入したと雖も未だモレスキンや無印良品のノートに第一稿を書き、手を加えることは変わるところがないため、一カ所での滞在時間は必然的に長くなってしまっているのが申し訳ないところだが……。閉店時間、閉館時間は厳然と存在するので、心地よい緊張感と迸るがごとき創作欲が相乗効果をもたらし、良き原稿を書けることも多いので相殺されていると考えれば良いかもしれぬ……。
 外にあってはMacBookAirに依存している。が、この依存は実に快適かつ幸福な出来事なのだ。ちかごろはつくづくそれを実感している。◆

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