第1823日目2/2 〈クリスマス・イヴ・エレジー〉 [ウォーキング・トーク、シッティング・トーク]

 明日のクリスマス・イヴはなんの予定も(例によって)ないので、ちょっと多摩川の向こう岸に渡って婚約者のお墓参りに行ってこようと思うている。明日は彼女の月命日ではないけれど、墓前でぼんやり過ごしているうちに時間は過ぎて、日付も変わることだろう。そうしたら、月命日になるからなんの悪びれたこともない。
 浮かれ騒いでいる街から離れたところの都心の静寂地、真っ暗闇のなかで一人し過ごすクリスマスはこれが始めてのことではないから、あちらの住人たちに「この人、今年も来た……!」と格好の噂のネタを提供することとなるわけだけれど、遺された夫(になるはずだった男)が先に逝った妻(になるはずだった女性)を想うて果たして都合の悪いことがあるというのか、と、是非にも向こうの住人を相手取ってそのあたり、気の済むまで問答してみたく思う。なに、時間はがいにある……。
 死者と愛し合うことも情交することも家庭を持つことも許される人物になりたい。◆

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