第1942日目 〈ルカによる福音書第2章:〈イエスの誕生〉、〈羊飼いと天使〉他withちかごろデジカメを持ち歩いています。〉 [ルカによる福音書]

 ルカによる福音書第2章です。

 ルカ2:1-7〈イエスの誕生〉
 初代ローマ帝国皇帝アウグスティヌスの勅命により、帝国領内の全員が住民登録を行うことになった。時のシリア州総督はキリニウス。件の住民登録はかれの代になって最初のものである。人々は住民登録を行うため、それぞれ自分の町へ移動を始めた。
 さて。ナザレのヨセフも例外ではなく、住民登録を済ませるため、妊娠中の許嫁マリアを伴って、ナザレのあるガリラヤ地方から一路南のユダヤ地方へ、祖ダビデの町ベツレヘムへ向かった。が、到着したベツレヘムの町は、かれら同様住民登録を済ませに来た人々でごった返しており、宿屋に空き部屋はない状態である。
 一夜を家畜小屋で過ごすことになったヨセフとマリアであったが……まさにその晩、まさにその時、月が満ちてマリアは初子を出産したのである。赤子は布にくるまれて、飼い葉桶に寝かされた。

 ルカ2:8-21〈羊飼いと天使〉
 その晩、ベツレヘム近郊で羊飼いをしている男たちの前に天使が現れて、いった。曰く、──
 わたしはすべてのユダヤの民へ与えられる大きな喜びをあなた方に告げる。今宵ダビデの町で一人の幼子が生まれた。この子こそメシアとして待ち望まれていた方である。いって、飼い葉桶で眠るこの方を、汝らは見よ。これがあなた方へのしるしである。
 また天の大軍が現れて、神を讃美した後に去った。「いと高きところには栄光、神にあれ、/地には平和、御心に適う人にあれ。」(ルカ2:14)
 羊飼いたちは、ベツレヘムへ行こう! と口々にいった。メシアとされる幼子を見に行こうではないか。──かれらは行き、と或る宿屋の家畜小屋で休むヨセフとマリアを見附け、飼い葉桶で眠る幼子を見た。羊飼いたちはマリアたちへ、自分たちが見た主の栄光と天使の言葉を伝えた。そうして羊飼いたちは神を崇め、讃美しながら帰って行った。「マリアはこれらの出来事をすべて心に納めて、思い巡らしていた。」(ルカ2:19)
 ──誕生から8日後(それは割礼の日でもあった)、幼子はイエスと命名された。これはマリアの胎内にこの命が宿る前から天使ガブリエルによって決められていた名である。

 ルカ2:22-38〈神殿で献げられる〉
 初子の男子はすべて主なる神の前で聖別される。その律法の定めるところに従ってヨセフとマリアは、同じく律法によって定められた清めの期間が終わった後、エルサレムへ上った。
 この頃、エルサレムの神殿にはシメオンという男がいた。主の目に正しいと映ることを行い、道を外れることなく歩んでイスラエルの慰めを待ち望む、聖霊に満たされた男だった。加えて、主が遣わすメシアに会うまで死ぬことはない、と聖霊によって告げられている男であった。
 そのかれが霊に導かれて、神殿の境内に来た。ちょうどヨセフとマリアが律法の規定通り、いけにえをささげようとしているところであった。これを目撃したシメオンはかれらに駆け寄り、涙ながらにイエスを抱きあげて、この幼子を祝福した。「この子は、イスラエルの多くの人を倒したり立ち上がらせたりするためにと定められ、また、反対を受けるしるしとして定められています。(中略)多くの人の心にある思いがあらわにされるためです。」(ルカ2:34-35)
 ──シメオンと同じようにエルサレムの第二神殿にいた者に、女預言者アンナがいる。彼女は若いときに7年間の結婚生活を営んで後は未亡人となり、84歳になる今日までここで暮らしていた。彼女はシメオンがイエスを祝福する光景を目撃して随喜し、エルサレムの救いを待ち望んでいる人々にイエスのことを教えて聞かせたのであった。

 ルカ2:39-40〈ナザレに帰る〉
 エルサレムで初子奉献を終わらせた一家はナザレに帰った。その地でイエスは健康に育ち、知恵に満ちて神の恵みに包まれて成長していった。

 ルカ2:41-52〈神殿でのイエス〉
 ヨセフとマリア、イエスは毎年、過越祭の頃になるとエルサレムへ上った。イエスが12歳のときである。例年のようにエルサレムへ来たかれらは務めを済ますと、ナザレへの帰途に就いた。
 都を出発して1日分の道程を来たときである。ヨセフとマリアはイエスがいないことに気が付いた。かれらは息子を捜しながら3日後にエルサレムへ戻り着いた。町中を捜しているうちに神殿へ至ったかれらは、そこで学者たちの話に耳を傾け、時に意に適った質問をして人々を驚かせる息子イエスを見出した。
 どうして残ったりしたのか、と問う両親に、イエスは答えて曰く、どうしてわたしを捜したりしたのですか、と。わたしが父の家にいるのは当たり前だと、なぜ知らないのですか。
 ヨセフとマリアはこの答えを聞いて不審に思ったが、その意味を理解することはできなかった。3人は一緒にナザレに帰ってイエスは両親によく仕えて暮らした。母はこの年のエルサレムでの出来事を心に納めた。──イエスは神と人に愛された。

 どうして、と思う。あらかじめ神の子と予告されて生まれたイエスを授かったヨセフとマリアなのに、どうしてエルサレムの神殿に残ったイエスの返事をそれと察することができなかったのであろう。生まれたときこそ過剰なまでの祝福を受けた息子なれども両親の目には斯くも大仰な役割を果たす者とは映らなかったことの証しであろう。
 かれらにとってイエスはメシアでなく自分たちの息子以外の何者でもなく、すこぶる賢く育ち、一角の人物になるだろう程度には期待したかもしれないが、歴史に名を残したり、その後の人類の歴史を転換させるだけの大きな力を持ち、イスラエル/ユダヤの救い手、やがては人類の救い手として讃えられ、渇望され、愛されるなどとは考えもしなかったし、おそらく望みもしなかったのではないか。きっと両親には「神童も20歳過ぎればただの人」ぐらいの感覚しかなかったのではないか、と思う。それならば、エルサレム神殿での息子の言葉を理解できなかったのも道理である。
 本章に於いてマリアは2度、これらのことを心に留めて想いを巡らした旨記述がある(ルカ2:19,51)。この一文は良くも悪くも受け取れるけれど、母マリアはイエスの宣教に随伴していろいろ世話をした婦人たちの1人である、という。かりにイエス幼少時はメシアであることを疑問に思うたかもしれぬが、成人して公生涯とされる時期には天使ガブリエルや羊飼い、神殿のシメオンの言葉や祝福を改めて思い出し、イエスの活動を支えたことであろう。そうしてイエスの死後は聖母と崇められ、弟子の1人(12使徒の1人ヨハネとされる)によって後半生を養われた由。
 洗礼を受けて霊に満たされる前のイエスは、かつてメシアと祝福されたことがある普通の男児、と親の目に映るのも仕方ない。この頃にはイエスがメシアと信じられる奇跡や癒やしも行っていなかっただろうから──。
 ヨセフとマリアが一夜を過ごし、マリアが出産した家畜小屋だが、当時これは母屋と別棟でなく一続きのものであったそうだ。今日の捉え方でこの箇所を読むと思い違いが生じるには必死である。
 なお、アウグスティヌス帝による住民登録が実施されたのは前6年のことであった。時のシリア州総督はキリニウスである、と伝える。資料に拠れば、キリニウスがシリア州の総督になったのは後6年のことであり、かれの時代の住民登録は「使徒言行録」第5章第37節が伝える後6-7年のそれであった。即ち、イエス成長後の話である。
 が、キリニウスが総督になる以前のシリア・パレスティナ地方でも住民登録は実施されており、そのとき所用でかれもシリアに滞在していたことが確認できる、という。このあたりが混在してルカ2:2の記述かもしれない。その際、当然ながらキリニウスの名は他に置き換えられるべきで、そこの本来あるべき名は「サンチュルヌス」である云々。

 本日の旧約聖書はルカ2:23と出13:2及び12,民3:12-13及び40-41,ルカ2:24とレビ12:8。



 最近リュックの中身にデジカメが加わりました。ただでさえ7キロ程ある荷物が余計重くなった、ということですね。でも、いいんです。これまでも折に触れてiPhoneのカメラで景色など撮影していましたが、パソコンで改めて見てみると、やはり機能的にカメラは添え物の域を出ないのかなぁ、と溜め息していましたから。
 以前Windows PCを購入した際、セット品として届けられたコンパクトなデジカメですが、機能的には同じサイズでもっと良い物があるとわかっていても、取り敢えずいまの自分にはこれでじゅうぶんだ、と思うている。あまりたくさん機能があっても使いこなせないし、自分の求める色味や質感が再現できていれば、まずは良いのであります。iPhoneのようにちょっとPC上で拡大しただけで粒子が粗くなったりしないのであれば、そこそこ満足。多くは求めないから手許にあるこのコンパクトなデジカメで良い、と思うているのだ。
 デジタル一眼レフは勿論欲しい。フィルム時代は一眼レフカメラを使っていたこともありますからね。でも、いまはこれに手を出すことはできません。というのも、これ以上荷物が重くなることは避けなくてはなりませんし、そちらへ手を出す前に現在持っているデジカメを使いこなして、失敗作をたくさん撮影したり、奇跡的に撮影できた上質の1枚を大事に保管したり、SNSにアップするなど、日常的に写真を撮影する愉しみと感覚を取り戻したいのであります。
 ──なお、撮影した写真は別ブログにて公開中。自慢できるような代物ではありませんが、もし宜しければお立ち寄りください。おっと、結果的に宣伝になっちゃいましたね。えへ。◆(60)

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