第1961日目 〈ルカによる福音書第18章2/2:〈金持ちの議員〉、〈エリコの近くで盲人をいやす〉他with文章は書き主に似るのか、メタボ一歩手前で……〉 [ルカによる福音書]

 ルカによる福音書第18章2/2です。

 ルカ18:18-30〈金持ちの議員〉
 どうすれば永遠の命を得られるでしょうか、と問うた議員がいた。
 イエスはその議員にいった。あなたは、姦淫するなかれ、殺すなかれ、盗むなかれ、偽証するなかれ、父母を敬え、という教えを知っているか。
 議員は、それらのことはすべて子供の頃から行っています、と答えた。
 あなたに欠けているものが1つある。そうイエスはいった。自分の持ち物をすべて売り払い、得たお金で貧しい人に施しをせよ。
 それを聞いた議員は悲嘆に暮れた。というのも、かれはあまりに金持ちだったからである。
 その様子を目にしたイエスはいった。財産のある者が神の国に入るのは難しい、ラクダが針の穴を通る方が余程易しかろう。
 では先生、どのような人が救われるのでしょう、と弟子たちが聞いた。われらはすべてを捨ててあなたに従ってきました。
 イエスはいった。「神の国のために、家、妻、兄弟、両親、子供を捨てた者は誰でも、この世ではその何倍もの報いを受け、後の世では永遠の命を受ける。」(ルカ18:29-30)

 ルカ18:31-34〈イエス、三度自分の死と復活を予告する〉
 エルサレムへ上る途次、イエスは12弟子を集めて告げた、──
 人の子についてかつて預言者たちが書き記したことは、実現する。人の子は異邦人に手に引き渡され、かれらに侮辱され、暴行され、鞭打たれ、殺される。が、人の子は3日目に復活する。
 しかし12人の弟子たちはそれがなにを意味するのか、よくわからなかった。真意は言葉の陰に隠されたからである。

 ルカ18:35-43〈エリコの近くで盲人をいやす〉
 エリコ近郊、イエス一行は1人の盲人と行き会った。かれは道端で物乞いをしていたが、群衆からナザレのイエスの訪れを知り、イエスに向かって自分を憐れんでください、と何度も叫んだゆえだ。
 イエスは盲人をそばへ呼んで、なにが望みか、と訊いた。
 主よ、見えるようになりたいのです、と盲人は答えた。
 見えるようになれ。そうイエスはいった。あなたの信仰があなたを救った。
 実際、盲人はもはや盲人ではなくなった。かれの目には世界の光景が映り、イエスの姿が映ったのである。そうしてかつての盲人はイエスに従う群衆の1人となり、人々は神を讃えた。

 前にも述べたことだが、さすがに同じ挿話を3回も読んでいると、多少なりともわかってきたな、と自惚れることである。
 死と復活の予告は別にどうでもいいが(失礼! ←誰にいっているのか?)、お金持ちの議員の落胆と盲人が癒やされる話には胸を圧される気分だ。人は高い志を持っていても自分の持ち物への執着は容易に捨てられないし、将来自分の両耳が完全失調したときイエスのような者と出会ったらこの盲人への理解は誰にも優って深まることであろう。
 わたくしにはどのような信仰があるだろう。その信仰はどのようにわたくしを救うだろう。愛する死者を再びわが腕に抱くことができるのだろうか。そうして、わたくしは施しを授ける側となれるのか。

 本日の旧約聖書はルカ18:20と出20:12及び申5:16-20。いずれも<十戒>の条である。



 昨日今日とちょっと事情があって第18章を分割したが、すべてを書き終えて顧みるに、なんと1日分の記事の文字量の少ないことだろう。現時点でようやく400字詰め原稿用紙3枚分である。これは本ブログが始まったときよりは多少多いけれど、往時に比較すれば何分の1かの文字数だ。なにやら物足りぬと思う一方で、これぐらいがいちばんふさわしいと思う。
 むろん、相当の物足りなさも感じている。なんというてもわたくしは推敲すれば肥大化するのが常な性分だ。削っているつもりなのに、気附けば増量、増量、また増量。膨張してゆく宇宙空間のようだが、残念ながら、わが作物にブラックホールに相当するものはない。己の意思と行動で持ってのみ削減は現実となるのだ。なんというかね……巨大で空虚な大伽藍を築いているような気分。文章は書き主に似るのか、メタボ一歩手前で踏み留まっているのはせめてもの救い?
 「簡素なれど豊かに」、それがわが文章作法の理想だ。つまり、それはブラームスの音楽を範と仰ぐことであり、けっしてブルックナーやマーラーの音楽を範とした文章ではない、ということだ。──自分がそのような文章を物せるようになるまで、あとどれだけの文章をこの世に産み落とさねばならないのだろう。道は長い、が、歩かねばならない。文章は墓碑、よくいうたものである。
 そういえばブルックナーで思い出したが、今日は(昨日ですか)SONY CLASSICALのの発売日ですね。チェリビダッケのブルックナー交響曲第7番と第8番、1990年東京ライヴは結局BOXセットを買い逃したから、この機会に購入しておこうかな。じゃあ、これからタワーレコードに行ってくるので、本日はここまで。ちゃお!◆

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