第2167日目 〈あなたにとって、“幸せ”とはなんですか?〉

　なにを以て幸せと思うか、人生の満足と思うか。人によって求めるものは違いましょうけれど、わたくしは今日が何事もなく過ぎ行き、明日の生活に不安になることなく、日々意の糧が与えられていれば、じゅうぶんと思うております。
　無病息災、家内円満、お守りの文句みたいですが、これは真実であります。もし疑問視したり、鼻で笑うような人がいるなら、これまでの人生すべてに於いて昇り調子で憂うことも躓くこともなく、そら恐ろしいぐらい健康に恵まれ、火事や事故で家族や友人を失う経験をしたことのない、極めてラッキーな方なのでしょう。羨ましい限り。
　が、人生はそううまく行くものではありません。世阿弥ではありませんが、人生、男時があれば女時もある。思うに辛苦を経験した人程、求める幸せ、人生の満足は、拍子抜けするぐらいありきたりでありふれた、誰もが容易に手に入れられて持ち続けることができる反面、いまの御時世でなくても誰もが容易に失うてもおかしくない事柄であるようです。
　生活者としてのわたくしは、自分と家族にとって今日という日が何事もなく無事に過ごすことができ、明日の生活に不安な思いを抱くことなく今日が終わり、日々の糧とそれをもたらす仕事が与えられていれば満足ですし、じゅうぶん幸せであります。愛ということについては人非道な望みを内に秘めていますが、それについてはいまは沈黙。
　「求めなさい。そうすれば、与えられる。」（マタ7:7）◆