第2761日目 〈さようなら、音盤たちよ。〉 [日々の思い・独り言]
風邪引き就床を余儀なくされて中断していた、奮起して本日、エイヤッ、とばかりに数10枚の国内盤クラシックCDを、殆ど帯附きでダンボール箱へ。まぁ時間が経てば買い直すものも出て来ようけれど、いまは取り敢えずこれまでの人生を彩ってくれた音盤たちに別れを告げる。さらば、さらば。
もうわたくしの手許に売りに出すCDは、1枚もない。従ってこれを以てわが生涯に於ける、10年以上の長きにわたって断続的に行ってきた音盤処分の悲喜劇は、幕を閉じる。10,000枚以上あったものが、やむなき事情とはいえ減ってゆく光景を、もうこれで見ずに済む。清浄を覚える一方で途轍もない喪失感に見舞われるのは、なぜだろう。
音楽は趣味を越えた殆ど信仰の対象だった。それがいまはどうだ、CDを処分するのは量を減らしてスリム化し、また新たなる音盤を買い入れるための資金稼ぎと空間捻出その他の理由から、はっきりと別方向へ舵を切った。耳の病を患ったお陰でこの為体だ。忌々しい。
……残された、生涯の終わりまで付き添う役を担った音盤は、斯くして300余枚となり、それら残ったCDはわずかの例外を除いてすべてダンボール箱へ仕舞いこみ、押し入れのなかへでも。──さらば、さらば。◆