第2922日目 〈その恋、ゼッタイ駄目! ──「SMAPのポジティブダンス」になぞらえて。〉 [日々の思い・独り言]

 「SMAPのポジティブダンス」という歌がある。アルバム『We are SMAP』収録、作詞:鈴木おさむ、作曲:石野卓球。歌うは中居正広、木村拓哉、香取慎吾の3人。
 ネガティヴ思考をポジティヴな方向から捉え直そう、という主旨の歌だ。なのだが……最近、これを聞くたび、脳内再生されるたび、気持ちがマジ凹んでいる。いやいや、とてもそんな風には考えられないよ、と。
 かれらは歌う、──
 「誰かに恋して 悩めるばかりで/愛にならなくて……ネガティブ」
 「恋に悩むのは 恋がないよりも/人生濃いかな……ポジティブ」
 「希望も未来も夢もないのだから/楽しくないんです……ネガティブ」
 「希望も未来も夢もないのなら/妄想すればいい……ポジティブ」
 ちかごろ忘れるために、思い煩うて寝られなくなるのを防ぐために浴びるように日本酒を呑んでいる。なに、晩酌の量がずっしり増えただけだ。アル中ではない、まだ。
 が、所詮は無駄な抗いである。呑んでも呑んでもあの子の姿がはっきり思い浮かんでくるばかりだ。次の日になれば否も応もなく顔を合わせることになるのだ。恋煩い? 違う、もっと重傷だ。出勤すれば逢うことになる。ゆえに時偶良からぬ企みが頭を過ぎることも……。
 咨、大崎で冤罪被って以来いわゆる社内恋愛を目の敵の如く、蛇蝎の如く忌み嫌い、拒絶してきたのに、その決意は一度の迷いもなく今日まで守られてきたのに、ここに至って頑なな誓いをあっさり破らせ揺さぶりを掛けてくるような存在に遭遇しようとは。
 恋をしても愛にならないのは当然だよ、中居くん。われらの間にある年齢差、親子に等しいからね。その人に相手のあるなしはさておくとしても。
 恋に悩むのは恋していない人より人生濃いかもしれないけれど、その恋が喜び以上に苦悩をもたらすものでも人生濃い、っていえるのかな、キムタク?
 夢はあってもそれが現実になる未来に希望を持つのが、喜ばしくもあるし心底から望みたいことではあるけれど、同時にとっても辛いんだよ、慎吾ちゃん。
 妄想するのは一時的な慰めにはなるけれど、それの反動で喰らうダメージは精神的にも物理的にも相当なものだってこと、わたくしは経験から知っているんだよ、中居くん。
 恋に浮かれる気楽さとは、いつの間にやら訣別していたことに気附かされた、ジャストナウで進行中、そうしてラストの恋。われを忘れて暴走する恐れのないであろうことだけが、唯一の救いであろうか。咨、老いらくの恋はするまじ。◆

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