第2998日目 〈雨音混じりの焼き場に、牧師さんの祈りの声が低く響いている。〉 [日々の思い・独り言]

 プロテスタントの牧師さんが焼き場でお祈りを捧げている光景は、とても場違いな風にわたくしの目には映った。坊主ならともかく牧師さんですからねぇ。いちど従兄弟の葬儀で焼き場に行ったとき、神主様が故人のため祝詞をささげている場面に出喰わしたことがあるけれど、違和感という意味では今回の方がはるかに優る。
 が、神々しさ、神聖さ、という点に限っていえば、どうか? 神主様よりも牧師さんに軍配をあげる。理由? 知らなーい。えっと、冗談です。
 その光景を間近に見てそろそろ12時間になろうとしている、その間それについて折節考えてきたけれど答えは出ない。自分の疑問にすとん、と腑に落ちるような回答はその片鱗すら摑めていない。それは所謂、答えのない質問なのだ(アイヴスのこの曲、良いよね)。されど今日見たこの光景──違和感を完膚なきまでに拭い去ってなお余りある程に牧師さんが祈りをささげている今日の光景は、いつまでも記憶の片隅で残り続けるに相違ない。
 牧師さんの祈り;死者と生者に慰みを与える声は、雨音混じりの焼き場に静かに響いた。
 祈りの一言一句に耳を傾けながら思い出される死者の思い出は、悔恨と憎悪と哀しみに彩られている。いずれにせよ、これで30年以上にわたる確執の時は終わった。さらば、義母よ。◆

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