第3066日目 〈ああ、コロナさえなかりせば、〉 [日々の思い・独り言]

 それまで当たり前のように営んでいた生活の一コマ一コマは、現在でも継続されていたことであろう。駅の改札をくぐったら帰るべき方向とは反対に爪先向けて、馴染みの市民酒場の暖簾くぐって椅子にどっかり坐りこみ、ちょっと一盃のつもりがいつの間にやら重ね酒、気附けば財布から諭吉さんが1枚消えて英世さんが数枚お目見えしている。はて、あなたはどこから……? そうして千鳥足でどうにか帰宅して、リビングに倒れこんで翌日の朝を迎える。
 いや、まぁ、こんな光景がコロナ前は茶飯事であった、というだけのお話しです。勿論そればかりがわたくしを取り巻く日常だったわけではないが、いろいろな場面でいまは苦痛を感じ、不自由を感じ、認めたくないが不寛容になりかけて、自分のなかにイライラ虫が巣喰っているのが感じられるのですよ。おまけに、メガネが曇ることがとっても不快だ。メガネーズはレンズが曇ることを窮極的に嫌うのである。
 今日で(昨日ですか)緊急事態宣言は解除された。これが最後の緊急事態宣言とは思えない。殊飲食店の営業自体が緩和されて、酒類が提供できるようになったことで営業再開に力を入れる店も多い。駅への道にある居酒屋の厨房に、2人の料理人がいて仕込みに励む姿を見た。かれらの努力がこれから、途切れることなく継続されることを願う。
 本当にコロナ以後、この世界は生き辛くなった。他人との距離感を保つのが難しくなった。人間関係が希薄になったように感じる。が、それでも縁は紡がれる。
 いま頃新婚旅行にでも行っていたかもしれないね、とは先日、晩酌に付き合ってくれた妻の言である。ごもっとも、と思う。計画はもうじゅうぶんに練られているのだ、どこへ行き、どこに泊まるか、すべてはあらかじめ決められていた(神奈川/大山→群馬/館林・嬬恋村→長野/佐久・小諸・諏訪・茅野→福井/永平寺→滋賀/比叡山→静岡/伊豆→帰宅)。ただ、いつこれが実行できるのか、わからない。新婚旅行の実現が先か、妻の妊娠が先か。そのときコロナ禍は収束に向かっているか否か。願わくば、コロナ禍以前の世界へ逆戻りしてくれるといいですね。◆

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