第3218日目 〈虐殺系民族主義者の祖、ユダ・マカバイ?〉 [聖書読書ノートブログ、再開への道]

 「マカバイ記 一」の読書ノートは鋭意進行中……といいたいところだが、先日1日休んでしまい、それが今後にどう影響を与えるか不安でならない。聖所奪還/清めという最初のクライマックスがぶじ片附いたせいで(早くも)拍子抜けしたのか。
 とまれ、予定日からはどうにか始められると思うので、大幅延期なんていう失態だけは演じないで済みそうである。唯一不安材料があるとすれば、感想がまだきちんと文章の体を為していない部分が多すぎる、という点だろう。ノートを執りながらの箇条書きか、或いはまだまとまりを見せていない断片でしかないからなぁ。
 久しぶりに「マカバイ記 一」を開き、ノートを執りながら1日1章の原則で読み進めていると聖所奪還という当初の目的を果たしたユダ・マカバイがそのあと、対シリア軍事行動のみならず己の意に反する態度を取った衆への容赦なき痛めつける場面が散見される。一時的ながらユダ・マカバイの行動は刹那的かつ短絡的なそれの繰り返しとなるのだ。
 極言すればイデオロギー狂いゆえの残虐・残忍・人非道な行動がクローズアップされてくるのである。これはなんとしたことか。
 地に飢えた獣、なる表現はチト的外れかもしれないが、読書中ノート中はそんな風に感じられて仕方なかった。果たしてユダ・マカバイとヒトラー、スターリン、毛沢東との間にどれだけの差異があるというか。
 20世紀のかれらと古代オリエントのユダを比較するのが間違っているというなら、時の為政者、アンティオコス・エピファネス4世とユダ・マカバイの間にどれだけの差異があるや。共に自らの理念に従って敵対者に牙を剥いた。その点に於いて如何なる相違が?
 ユダ・マカバイは確かに抵抗運動、民族自立の英雄であるかもしれないけれど、いっぽうで<虐殺系民族主義者>の祖、とも映るのである。
 併せてなんとも謎なのは、アンティオコス・エピファネス4世がユダヤ人全体を弾圧したのではなく、記録に拠れば弾圧の対象はエルサレムとその周辺に住まうユダヤ人であったらしいこと。これが事実なら、アンティオコス王のシリアのユダヤ人弾圧はどう説明できるのだろう。この点は確認を兼ねて、調べておく必要がある。
 過日のカルヴァン神学の勉強や、これから書いてゆく予定のエッセイも含めて、なにやかやで聖書とは、ほぼ一生の付き合いになりそうだ。
 なお、明日は安息日とさせていただきます。家族と自分の誕生日、命日等は安息日と決めているのです。◆

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