第3415日目 〈『ラブライブ!スーパースター!!』第2期ヘの期待値は、ゼロである。言い換えれば、いまから失望と絶望しか感じない。〉 [『ラブライブ!スーパースター!!』]

 9人よりは5人。古今の例を顧みて9人という奇数の収まりの良かった試しはない。5人体制で巧く運用できていた集団が、途端に本人たちの意思と関係なく増員されると道は2つ──空中分解か馴れ合い、いずれかである。否、という者あらば挙手を乞う。
 むろん、間もなく放送開始の『ラブライブ!スーパースター!!』第2期の話である。
 Liella!はSMAPやTOKIO、(結成時の)モー娘。の如く、5人体制を維持すべきだった。5人……咨、その収まりの良さよ、ヴィジュアルにしても曲にしても、キャストの居並ぶショット(生配信含む)にしても。
 4月、Liella!に新メンバーが加わることが公式から発表された。デザインを見た途端、「これではないっ!!」と反発しか覚えなかったのはわたくしだけではない、と知っている(いまに至るも、なお)。正直なところ、作品にそぐわぬキャラデザ、担当キャスト、口調……いったいどこのガールズ・バーだ。
 そも、9人体制にする必要はあったのか。いつまでμ’sの偉光に縋るつもりだ。その遺産を劣悪なリメイクを繰り返して再利用する気だ。思考停止にも程がある。
 第2期が当初から予定されていた以上、新入生の登場は必至。が、Liella!に加入させる必要はあったのか? 同じスクールアイドルとして活動する別グループとして、同じ学校内の同じ部活内で時に反目したり時に協調したりして切磋琢磨することは考えられなかったのか。
 一体全体、花田氏の実力で9人の物語を捌くことができるのか? まぁ、無理でしょう。できているなら、『ラブライブ!サンシャイン!!』はもう少しまともなストーリーになっていたはずです。少なくとも、千歌が「廃校だよ、μ’sと同じだよ!!(やったー)」と飛びあがって叫ぶような”キチガイ”ストーリーにはならなかったろう。
 はっきりいう、μ’sの物語は時間と運が味方した、まぐれ当たりの作品であり、脚本を最後まで練り、ディスカッションするる時間があったから生み出された奇跡の作品だったのだ。柳の下にドジョウは何匹もいないことをとくと知れ。
 無理か? ストーリーラインを担当する連衆が花田氏ごと一新されない限り、それは流石に期待できぬことか。運営はわかっていないのだろうか、花田氏がメインを張る程の実力が欠片もないライターであることに? 花田氏のオリジナル脚本のクオリティが乱高下するのは『ラブライブ!』が始まる前からのことだから、今更目くじら立てるのは間違っているのかもしれない。その程度の能力の持ち主であったのだ、そう見限るのが最善であろうか。所詮は花田十輝の脚本である。運営側に此奴の脚本をチェックする能力のある者はないのか、と嗟嘆するのが妥当であるのか。
 それはさておき、Liella!に新メンバーを加入させたのは、既定路線とはいえ余りに安易であった。もっとも、如何なる形で、如何なる流れで加入してゆくのか、次第であるが、『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』第2期と呉越同舟、同じ穴の狢、という結果を見せられるが精々ではないか。このあたり、京極氏はどんな考えを持って、或いはどんなヴィジョンを抱いて新たに4名を、Liella!に加入させる愚断を下したのか。とくとお伺いしたいものである。
 Liella!を川迫いる現在の5人は、この構成がどれだけ音楽的にもヴィジュアル的にも結束としても完成されてこれ以上の発展を望むべく出ないことを知るべきだ。
 放送直前とはいえ未だ情報公開に制限のある現段階で、『ラブライブ!スーパースター!!』第2期をこれまで通り支持してゆくか、見棄てるか(「あの人はもういいです、ダメになりました」)を決めるのが危険な行為であるとは重々承知。しかし、これまで運営やキャストらから提供されてきた情報では、なんとも判断できない、というのが運営側とはなんの利害関係も持たぬ一ライバーとしての、偽りなき真情吐露だ。
 既成の枠組みのなかに新たな要素を混ぜこんで化学反応を楽しむ猶予は、少なくとも現段階で公にされている『ラブライブ!スーパースター!!』のなかには、ない。少なくともわたくしは放送も始まっていない現段階から、オプチャの面子のように、手放しで、無批判に新メンバーを受け入れる気にはなれない。再三いうているように、如何なる形で、如何なる流れで加入してゆくのか、次第である。
 本心はどうあれ、シリーズの展開に併せて肯定的な発信をし続けなくてならぬ方々は皆が皆、Liella!新メンバー加入に両手を挙げて讚成しているのか? 誰1人、それに「?」は抱かないのか? まぁ、いわないよね。自分たちの利益に直結する話題でもあるから(こうまで書いたわたくしの脳裏にはいま、と或るキャストの名前が脳裏に浮かんでいるけれど、敢えてその名は伏すことにしたい)。
 5人、というのが不吉であった──トリガー次第で結束もすれば活動停止にも解散にも、なり得る。われらは既に、少なくともわたくしは間近で、SMAPとTOKIOという5人体制の完成形とその終焉を見ている。果たしてLiella!は……雲散霧消した後ファン以外の誰の記憶に残るだろう?
 ──御門違いと揶揄されるのを覚悟でいえば、彼女たちが人前にサプライズで出た数分で、その場に居合わせた人の心に思い出を刻み、感涙させる程になってほしい。否、人前に揃って立つだけでそこにいる人が幸せを感じられるような存在になってほしい。むろん、ここでいう「人」というのはライヴ会場に足を運んでくださったファンではなく、一般的な意味での日本国民である。彼女たち5人にはそれだけのパワーもスキルも伸び代もメンタルもあると思うのだ──歴代『ラブライブ!』に登場したスクールアイドルたちに欠けていた、それが。或る意味でLiella!は、われらが見てきたスクールアイドルの理想的完成形である。それを打ち崩して再構成するメリットと勝算はあるのか?
 運営にお願いしたいのはただ2つ。人生の最期までキャストが自分の過去の仕事に『ラブライブ!』を挙げられるようにしてやってくれ。そうして、これがいちばんいいたいことなのだが、娘に希望を託して授けた名前が失望の作品の代名詞とならぬことを、祈る。◆

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