第3658日目 〈脳梗塞の疑い有りで入院したわたくし。〉 [日々の思い・独り言]

 読者諸兄よ、脳梗塞、という病気をご存知だろうか。退院した数日後、かかりつけ医からの帰りに立ち寄った書店で求めた外科看護のテキストは、「脳動脈の狭窄や閉塞によって、灌流域が虚血となり、脳の神経細胞が壊死に陥った状態」と定義する(横井靖子・編『NEW はじめての脳神経外科看護』P21 メディカ出版 2023/07)。
 ──医学の専門教育を受け、医療現場で働く医師や看護師らには、ふむふむそうそう、と首肯できようけれど、門外漢のわれらにはさっぱりであります。そこでもう1冊、もっと一般向けに書かれた解説書に頼れば、こうである。曰く、──

 脳の血管が詰まったり破れたりする病気を総称して、「脳卒中」といいます。脳卒中にはいくつかの病気があり、脳梗塞はそのひとつです。
 脳卒中は、血管が破れる出血性脳卒中(くも膜下出血、脳出血)と、血管が詰まり血流不足になる虚血性脳卒中(脳梗塞)に分けられます。かつては脳卒中のほとんどが脳出血で、脳卒中というと脳出血とほぼイコールでしたが、近年は脳卒中の7割以上が脳梗塞です。
 (中略)一方脳梗塞が起こると、血管が詰まった部分から先の血流が途絶えて、脳細胞が死んでしまいます。脳梗塞を発症して、ほぼ完全に治る人もいますが、マヒなどの後遺症が残る人が多く、寝たきりになったり死亡したりする率もけっして低くありません。
(高木誠・監修『名医が答える! 脳梗塞治療大全』P42 講談社 2021/10)

──という。厳密にいえば脳梗塞も「アテローム血栓性脳梗塞」、「心原性脳塞栓症」と「ラクナ梗塞」の3つの病型に分類されるが、くだくだしい話になるので興味のある方は、まずは高木前掲書を繙いてみるとよいだろう。
 ちなみに脳梗塞は退院後の時間の経過と共に再発率は高くなり、発症から10年以内に約半数が再発しているデータも存在する由。いい方を換えれば発症10年以内の再発率は50%、ということである。いちど脳梗塞を発症した人は再発しやすい体質の持ち主といえる、とは『名医が答える! 脳梗塞治療大全』にある指摘だ。幸か不幸かわたくしはまだそれを体験していないし、それまで生きていられるかどうかも分からない。

 さて、唐突に脳梗塞の話を始めたのは他でもない、本稿タイトルにある通りこのわたくし、みくらさんさんかが昨日日曜日(2023/令和5年07月02日)日中にこの病気の兆候ありとて救急車で専門病院に運びこまれたからである。
 メモアプリから、不自由な手を使ってその晩病室でフリック入力した記録を転載するが、誤変換はそのままとさせていただく。〈そのとき〉を忘れぬよう自らに戒めるためである。ではその日の出来事(The Day Happenings)を時系列で示せば、こうなる。即ち、──
 14:25頃 外回りの掃除と庭草抜きを終えて上がる。暫くして右手を肩の高さまで上げてもすぐにだらり、と垂れ下がってしまうことに気附く。
 14:30頃 会社提出の書類を書く為ペンを持つも力入らず、それでもどうにか右手で書き上げる。
 スマホにて症状を入力して調べてみると、脳梗塞の疑いアリノ診断結果出る。
 14:40 けいゆう病院救急に電話。症状説明して、すぐに救急を呼べ、と指示あり。そのまますぐに切電される。そうだった、ここはこういうところだった。
 14:45 会社に電話。松田。明日の仕事断り、疑いの声調殊に伝わる。
 14:47 119に電話。
 15:00頃 救急隊到着[その間、動かせぬ右手に代わり左手のみで荷物をまとめる;本稿推敲時付記]。姓名・生年月日・今日の日附、問診あり。お薬手帳に基づき既往歴確認。慢性リンパ性白血病のみ。その間自宅前からマンション裏に移動、病院探してくださる。脳外科ない為他病院となり、現在の病院に決まる。
 15:25頃 最寄りから首都高速に入り、横浜駅近くを通過して病院着。
 MR検査(25分程)・血液検査、血液をさらさらにする薬の投与に関する同意書を左手で書き、2階病棟3号室に車椅子で移動。
 此の日一日、点滴のみで過ごす。お手洗いの頻度普段より多。
──と。
 本稿を書いているいまは一晩明けた月曜日の午前、11時05分。入院して2度目のMR検査を待っているところ。なお、現時点でまだ病名の特定はされておらず、脳梗塞である疑いが極めて濃厚、という段階に留まっている。
 2人部屋にいるのだが、新幹線の線路に面しているのでさぞかし外を愉しく眺めているとお思いだろうが然に非ず。わたくしのベッドは廊下側、ナースステーションの目の前で、窓には面していないのだ。残念。それでも入室した当初は先客はなかったから、外を愉しく眺めていたのは事実だ。但し新幹線は見えず、隣のベッドとの間に掛かるカーテンの上端隙間からただ青空が見えただけだけれどね。
 昨夜消灯後の21時過ぎ、やはり救急で搬送されてきた人(男性)がいて、隣ベッドは埋まり、カーテンが巡らされてしまった。ときどき鳥のさえずりが聞こえるが、むろんその姿も見ることは叶わずで。その隣ベッドの男性は、さきほど高気圧酸素検査を終えて戻ってきた。いまに至るまで会話はない。
 今朝から食事が始まり、常食である。朝食は、白飯にお吸い物、サンマにほうれん草のおひたし、枝豆と大根下ろしを和えたもの、ヤクルト、以上。さきほど終えた昼食は、カレーと玉子サラダ、ブロッコリー、キウイ、トウモロコシとタマネギを細かく刻んだお吸い物、以上。いずれも完食である。病院食は不味いと夙にいわれるが、人生はじめての病院食にそのような思いは抱かなかった。
 さて、予定ではもうすぐMR検査である。既にレントゲンと心電図は病室で終えた。が、MR検査は移動しなくてはならない。予定時間は12時40分で、現在は12時26分。検査時間は前後するといわれてるが、いずれにせよここでいったん切りあげることにする。◆

2023年07月03日 12時27分
2023年09月18日 14時58分推敲(前半部脳梗塞説明の補記が専ら、後半は字句修正、段落変更程度)

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