第3687日目 〈『野呂邦暢ミステリ集成』から、「推理小説に関するアンケート」を俎上にして。〉 [日々の思い・独り言]

 べ、別にネタが尽きたから苦し紛れでこのような物を書くわけじゃあ、ないんだからね(汗)。前から書いてみよう、乗っかってみよう、と思ってのを実行しただけだもん!
 ──まァそんなツンデレ台詞はさておき。
 ふとした拍子に、新聞や雑誌に載るのと同じテーマでエッセイを書きたいな、と考えます。これまで何度となく、記事を読むうち自分の言葉、文章が浮かんで筆を執ろうとしたけれど、実行に移したのはたぶん、今年のいつだったか、『中央公論』誌の特集記事に便乗した一篇だけだったような気がします。
 今回同じことをしようと思い立ったのは勿論、ネタが尽きたからではありません。昨日話題に上した『野呂邦暢ミステリ集成』のエッセイ・パートの最後を飾るアンケートを読んでいて、ふむ自分であれば……とこれまでの読書歴を振り返り考えこんでしまった、その結果を書き残しておこうと思うたからに他ならない。設問三については暫定的な回答になるが、アンケートとは得てしてそうしたものでありましょう。



 「推理小説に関するアンケート」が、『野呂邦暢ミステリ集成』の最後を飾るかれの文章でもあります。設問は、以下の三点。述べれば、──

 ①あなたは推理小説に興味をお持ちですか?
 ②その理由は?
 ③興味をお持ちの方は、お好きな作品を国内。国外それぞれ三つずつ挙げてください。

──である。
 これに接してわたくしは、こう答えます。即ち、──

 ①あなたは推理小説に興味をお持ちですか?
 →大いに興味を持っている。

 ②その理由は?
 →憂い事イヤなことを刹那でも忘れられるから。気分転換にもなる。また、物事を論理的に、筋道立てて、傍証を用いながら結論附ける思考力を養うことができるから。

 ③興味をお持ちの方は、お好きな作品を国内。国外それぞれ三つずつ挙げてください。
 国内(順不同)
 1;岩木章太郎『新古今殺人草紙』
 2;若竹七海『古書アゼリアの殺人』
 3;宇神幸男『ヴァルハラ城の悪魔』
 国外(順不同)
 1;ジェームズ・アンダースン『血染めのエッグ・コージイ事件』
 2;ジョン・D・マクドナルド「死のクロスワード・パズル」
 3;ウィリアム・ヒョーツバーグ『堕ちる天使』

──というところでしょうか。どれも夢中になって読み耽り、そのあと何度も読み返した(広義の)推理小説です。国外はみんな、アメリカに偏ってしまいましたね。
 ちょっと分裂気味なセレクトですが、わたくしもそれなりに長い時間、ミステリ小説を読んできているから或る程度までジャンルのなかで好みが分かれてしまうのは、仕方ない話だと思って諦めています。
 なお、設問三からは、所謂「クラシック」となっている作品を省きました。「クラシック」の定義は人によって様々でしょうが、ここでわたくしがいうのは、「オールタイム・ベスト」を選出すると決まってランキング上位(10作から30作くらいですか)に食いこんでくる定番的作品、とご理解いただければ幸いです。時代ではなく位置に係る語である、とご承知ください。
 読者諸兄のなかに推理小説好きがどれだけいるか、わかりません。このアンケートもド定番の設問になっていますが、さて、あなたならどうお答えになりますか?



 ところで。
 上のアンケートに野呂邦暢がなんと答えたか。知りたい方は『野呂邦暢ミステリ集成』を読まれたし。
 他の作家がこのアンケートにどう答えたか。知りたい方はアンケート掲載誌(『中央公論夏季臨時増刊 大岡昇平監修・推理小説特集』1980年8月)を探して読まれたし。◆

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