第3716日目 〈英語の多読について。1/4 「ガンジー伝」での恥ずかしい失敗と多読三原則について。〉 [日々の思い・独り言]

 アインシュタインかエジソンか。モーツァルトかアンネ・フランクか。
 迷った末に選んでレジへ運んだのは、ガンジーの伝記であった。どうせなら、世界史の用語事典に載る程度しか知らない人物の伝記を読んでみるか。そんな気持あっての選択だが、実はこれ、例のラダー・シリーズの一冊で、しかもレヴェル(LV)1なのである。
 来年は、秋からのシェイクスピア読書を大きな目標とするが、同時に、英語の学び直し・多読によるリーディング・スキルの取り戻しと向上をもう一つの目標にしよう、と思うのだ。そんな意味では理に適ったセレクトだろう。
 読む時間にして三十分くらい。寝る前に一章、長ければ途中まで。全単語の意味を網羅したワードリストが巻末にあるとはいえ、不明の単語あればエピソードや文脈から意味を推測して前に進むようにしている。その過程で、思いこみによる弊害も既に経験した。
 このガンジー伝、LV1でも総単語数8,190語。一緒に買ったOsamu Dazaiの『Run,Meros,Run』は4,700語だからほぼ倍である。厚さは若干、ガンジー伝の方が勝るかな。
 LV1とはいえ読み応えのある一冊だが、思いこみによる弊害とは”Introduction”、P4の「Because of Gandhi, the British left India」てふ一文。
 ガンジーがなんちゃらな理由で、英国がインドの左側でどうたら、とは? なんのことやらさっぱり、である。小首を傾げるより外なし。
 どうやら、御無沙汰していた十数年の間にわたくしの英語力は、深刻な問題を抱えていたようである。英文読解の根本をなす動詞の活用形をすっかり忘れていたのだから。──と、ここまで書けば腹を抱えて大笑いされる方が続出して跡を絶たぬだろう。つまり、なぜか「左(側)」と思いこんでいた”left”は、「立ち去る」とか「〜をあとに残す」という意味の動詞、”leave”の過去形、過去分詞だった。
 お恥ずかしい限りである。幸いなことにこの箇所で散々悩み、解決してからは特に立ち止まることもなく、ガンジーとカスツルバ(Kasturba ──共に十三歳!)が結婚する章まで進んだ。今宵から新しい章に取り掛かるつもりでいる。
 ガンジー伝、Osamu Dazaiとおなじく一昨日丸善で購入した、『やさしい本からどんどん読もう! 英語多読入門』(古川昭夫;監修・著/上田敦子;著/伊藤晶子;協力 コスモピア 2011/01初版第1刷・2015/03第3刷 以下『英語多読入門』)にも、ラダー・シリーズ同様に多読三原則が載る。いまここに引けば、──
 第一原則 辞書は引かない
 第二原則 わからないところは飛ばす
 第三原則 つまらなければやめる
──以上(P22)。
 辞書は引くな。わからなければすっ飛ばせ。ツマラナケレバ次の本に移れ。──わかっていても、それがなかなか出来ない日本人である。国民性? 否、学校教育の弊害でしょう。
 しかし、英語を読みこなせるようになりたい日本人は世にあふれ、斯様な希望をいだく日本人は絶えてなくなることがない。そこに需要はあった。突破口もあった。ラダー・シリーズにいまは代表させておく英語多読用のテキストが、洋書も扱う新刊書店に行けば必ず棚の一角を占めて並ぶのは、要するにニーズがあるために他なるまい。
 そこで『英語多読入門』が提示するSSS(Start with Simple Story)のご登場である。SSSは単語数が極めて限定された(0語〜5語程度)絵本から始めて、徐々に「英語を日本語に訳さず、英語のまま読めるようになる」のを目的としたシステムだ。
 第一原則「辞書は引かない」について、不明な単語は一冊につき三語くらいに留めたい旨述べる。が、巻末にワードリストがあるならば、読了後の参照は大いに推奨されている。読了後の参照、とは読書の流れを中断させないための方法である。
 でもわたくしは正直なところ、読んでいる最中にワードリストを覗いてもよい、と思うている。挿絵などの助けがないなかで読み進めることに不安が生じるのなら、読書中であってもそれは存分に活用されるべきだろう。「三語程度」とあるからとてそれに従う必要なんて、ない。絶望する必要も、ない。文字通りの意味ではなく、敷衍させて「調べる未知の単語は、なるべく少ない方がよいですよ」という程度の話である。無闇矢鱈に、片っ端からワードリストにあたってそれに馴れること勿れ、ってことです。
 第二原則と第三原則に関しては、現在のところ該当するようなアクシデントは生じていないから、話題にするのは止めておく。興味ある人物の伝記、という理由もあろうからね。□



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