第3717日目 〈英語の多読について。2/4 SSS(Start with Simple Story)について。〉 [日々の思い・独り言]

 「レヴェル」というのが厄介なのだ。出版社それぞれで基準を設けているため、たとえば、A社のLV1は読めるがB社のLV1は歯が立たない、なんてことは間々あるらしい。
 その点を解消すべく、英米の出版社が出している英語初心者用の読み物──対象は、なんらかの理由で学習が遅れている人、移民の人たちなどである──を、「読みやすさレベル(YL)」という一定の基準で整理したのが、『英語多読入門』で紹介されている「SSS(Start with Simple Story)」だ。同書から、「YLとは?」「ステップアップの効用は?」を述べた箇所を引用する。
 YLとは? 曰く、──

 SSS英語多読研究会では、本の読みやすさを評価する共通の基準、読みやすさレベル(Yomiyasusa Level, 以下YL)という数値を決めています。実際に多読をしている人の声を集約して、「日本人にとっての本の読みやすさ」をYL0.0-9.9の数値で評価し、YLの数値が小さいほど読みやすいことを示します。
 YL0.0は、題名だけが英語で、なかには一切文字のない絵だけの絵本です。したがって、YL0.0の本はまったく英語を知らない人でも読む(=内容を理解する)ことができます。英語学習用で使う本のYLは、0.0から8.5までです。YL9.0以上は難しすぎて英語学習目的の多読には適さない本であることを示します。
 (中略)
 SSS多読では、YL0.0から0.9の本をレベル0、YL1.0から1.9の本をレベル1の本というように、まとめて呼んでいます。(P15)

──と。
 『英語多読入門』ではYLごとに本の特徴が五行くらいで紹介され、該当する本の書影と出版社が例として載る(P45-8 P49にGR[Graded Readers]のYL別一覧もある)。
 では次。YLをステップアップしてゆくとはどういうことか? 曰く、──

 英語が相当苦手な人でも、読みやすさレベル0の本を100冊単位で読むことによって、レベル1の本が確実に読めるようになります。そして、レベル1の本を何十冊も読めば、必ずレベル2の本が読めるようになるのです。レベル2の本が読めれば、英米の小学生向け児童書を楽しんで読めるようになります。小学生向け児童書といっても、普通に日本の学校教育を受けただけで多読をしていない大人がいきなり読むとほとんどの人が歯が立たないレベルの本なので、ここまで読めるようになれば相応の英語が使える実感を持つことができます。(P28)

──と。
 ちなみにレベル1はYL1.0-1.9、使用語彙は300-400語、総語数500-40,000。文法としては現在形、現在進行形、can、must、going toに加えて、過去形が登場する。
 同じくレベル2はYL2.0-2.9、使用語彙は600-1,000,総語数は3,000-6,000。ここで新しく登場する文法は、現在完了、過去進行形、比較、間接話法、will、have to、could、である。
 レベル2で、ほぼ中学英語を網羅するんじゃないかしら。□



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