第2892日目 〈ドストエフスキー読書 - 「思い出の記」書き始めました - 今月出る本のこと。〉 [日々の思い・独り言]
いまわたくしは、ドストエフスキーを読んでいます。『未成年』と『カラマーゾフの兄弟』だけで終わらせるつもりだった<第二次ドストエフスキー読書マラソン>でしたが、せっかくの機会だから、と未読のままだった『二重人格』をサルヴェージし、短編集を新刊書店で3冊買いこみ……というのが、先週までのお話でした。然り、またもや前回の続報である。
偶然と幸運に導かれてあのあとわたくしは、おお、ミヒャエル・バクエフニスキー! 都内の古書店にて帯なしながら状態の良い福武文庫の短編集2冊を比較的安価で購うた一方、改めて新潮文庫版にて既読の初期作品を読み直してみよう、と『貧しき人々』の光文社古典新訳文庫版をレジへ運んだのであります。
これだけでもうじゅうぶんで、おそらく読了までは年内いっぱい掛かるだろうに更にこの上わたくしは、新潮社版ドストエフスキー全集全28巻プラス・ワンを注文して、さて部屋のどこへ置くか、ああでもないこうでもない、と思案を巡らせ溜め息吐いている……なんと愉しい悩みであることか!?
要するに、しばらく本ブログには太宰治に代わってドストエフスキーの話題がしばしば出ることになるのではないでしょうか、という他人事のような自分の話。退屈かもしれませんが、ごかんべんください。
つい先日から、毎日ではないのだけれど、完成したらちょっと長めの代物になるに相違ないものを書き始めました。<人間五十年、下天の内をくらぶれば、夢まぼろしの如くなり>──頭のなかでそんな文句が存在感を示し始めてきたのを意識したその日、フト思い立って筆を執ってみたのです。
小説ではありません。一種の回想です。恥ずかしながら、思い出の記、と申しあげてよいかもしれません。学生時代のことを書き留めておこう、あの昏かったけれど心おどり充ち足りていたあの頃の思い出を。
特に筋があるわけでは勿論、ありません。いちおう時系列ですが、思い出すままにあれこれ綴ってみているのであります。学校のこと、先生方のこと、点描しつつ素描しつつ書き継いで、昭和から平成へ御代が移った時代を過ごした自分のことなどいろいろと書いておこうと思うたのです。
書きながら思い出したことを都度書き留めているようなところもあるのですが、実はこの作業がいまの自分にはとっても愉しい。そうして、あんなことがあった、こんなこともあった、とイモヅル式に、或いはなんの予兆もなく唐突に、様々思い出していると、あの時代が、自分の人生の最初にして最大の分岐点であったことを思い知らされています。
ぶじ書き終えることができたなら、もしくは殆どすべてを書きあげてゴールが明確に視界に入ってきた暁にはこの回想、本ブログかnoteのいずれかで分載することを考えております。
今月と来月は村上春樹の新刊が続く。今月下旬には待望のヘミングウェイ『老人と海』が高見浩の訳で出る。HPLの新訳作品集『宇宙の彼方の色』と気怠く退廃的な空気漂う館を舞台に催される背徳の宴を描いた倉田悠子の傑作官能小説『黒猫館・続黒猫館』が、間もなくお目見え。おまけに書肆盛林堂からはクラーク・アシュトン・スミスの単行本未収録短編集が、驚異と歓喜の2ヶ月連続刊行──いやぁ、まったく以て懐が痛い。
とはいえ、なんと悦ばしきことであるか。1年でいちばん読書意欲の高まるこの時期に、斯様な新刊ラッシュとは。天の配剤、といまはそう呼ばせていただきましょう。◆
偶然と幸運に導かれてあのあとわたくしは、おお、ミヒャエル・バクエフニスキー! 都内の古書店にて帯なしながら状態の良い福武文庫の短編集2冊を比較的安価で購うた一方、改めて新潮文庫版にて既読の初期作品を読み直してみよう、と『貧しき人々』の光文社古典新訳文庫版をレジへ運んだのであります。
これだけでもうじゅうぶんで、おそらく読了までは年内いっぱい掛かるだろうに更にこの上わたくしは、新潮社版ドストエフスキー全集全28巻プラス・ワンを注文して、さて部屋のどこへ置くか、ああでもないこうでもない、と思案を巡らせ溜め息吐いている……なんと愉しい悩みであることか!?
要するに、しばらく本ブログには太宰治に代わってドストエフスキーの話題がしばしば出ることになるのではないでしょうか、という他人事のような自分の話。退屈かもしれませんが、ごかんべんください。
○
つい先日から、毎日ではないのだけれど、完成したらちょっと長めの代物になるに相違ないものを書き始めました。<人間五十年、下天の内をくらぶれば、夢まぼろしの如くなり>──頭のなかでそんな文句が存在感を示し始めてきたのを意識したその日、フト思い立って筆を執ってみたのです。
小説ではありません。一種の回想です。恥ずかしながら、思い出の記、と申しあげてよいかもしれません。学生時代のことを書き留めておこう、あの昏かったけれど心おどり充ち足りていたあの頃の思い出を。
特に筋があるわけでは勿論、ありません。いちおう時系列ですが、思い出すままにあれこれ綴ってみているのであります。学校のこと、先生方のこと、点描しつつ素描しつつ書き継いで、昭和から平成へ御代が移った時代を過ごした自分のことなどいろいろと書いておこうと思うたのです。
書きながら思い出したことを都度書き留めているようなところもあるのですが、実はこの作業がいまの自分にはとっても愉しい。そうして、あんなことがあった、こんなこともあった、とイモヅル式に、或いはなんの予兆もなく唐突に、様々思い出していると、あの時代が、自分の人生の最初にして最大の分岐点であったことを思い知らされています。
ぶじ書き終えることができたなら、もしくは殆どすべてを書きあげてゴールが明確に視界に入ってきた暁にはこの回想、本ブログかnoteのいずれかで分載することを考えております。
○
今月と来月は村上春樹の新刊が続く。今月下旬には待望のヘミングウェイ『老人と海』が高見浩の訳で出る。HPLの新訳作品集『宇宙の彼方の色』と気怠く退廃的な空気漂う館を舞台に催される背徳の宴を描いた倉田悠子の傑作官能小説『黒猫館・続黒猫館』が、間もなくお目見え。おまけに書肆盛林堂からはクラーク・アシュトン・スミスの単行本未収録短編集が、驚異と歓喜の2ヶ月連続刊行──いやぁ、まったく以て懐が痛い。
とはいえ、なんと悦ばしきことであるか。1年でいちばん読書意欲の高まるこの時期に、斯様な新刊ラッシュとは。天の配剤、といまはそう呼ばせていただきましょう。◆
宇宙の彼方の色 新訳クトゥルー神話コレクション5 (星海社FICTIONS)
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2020/06/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)