第2926日目 〈Rよ、──告別、不在、そうして出逢いと訣別。〉 [日々の思い・独り言]

 Rよ、きみが土の下で眠る人になって、何十年にもなる。
 若いままで逝ったきみは、そちらの世界でも高校生の年齢であるのだろうか。夢のなかですらあえないから、その辺は確かめる術がない。
 この前、お姉さんの娘が、そちらへ行った。自分よりも年上の姪とは、もうあえたかな。たがいにはじめてあう同士だ、すっかり仲良くなっているか、2人とも様子見を決めこんでいるか、それとも……?
 きみをあの朝うしなって、以来ぼくはだれともかかわりを持とうとしたことがない。取って代わるだけのひとと知りあわなかったから。ぼくはきみの亡霊にすがって、生きてきた。
 けれど、今年を最後にする。もう来年からは、祥月命日を除いてきみの墓参をやめることにした。
 あの子と夫婦になろうとおもうのだ。今年はきみが逝って32年。今年はあの子とあって20年の年。いっしょに墓参を望んでいるが、この報告の返事を聞いてからにしたい。
 きみの影を心のなかから消し去ってしまう女性だが、向こうはそれを希望していない。思い出は思い出のまま、……というのだ。
 共に暮らして家庭を築き生活を営み、子どもたち、頭に白いものの混じったあの女性に看取られて、ぼくはこの世を離れたい。そうして、彼女が来るのを天国の門で待ち続けたい。
 残酷なお話なのは承知している。あの世できみから、どんな報いも受けよう。
 Yだけなのだ。Rよ、許せ。◆
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