第2964日目 〈完成したものしか他人は読んでくれない。〉 [日々の思い・独り言]

 凪の状態である。どう頭をひねくってみても、ネタが出ない。俺が欲しいのはたったひとつの言葉、たったひとつの光景、たったひとつの想い。
 取っ掛かりさえ摑めれば、あとはどうにかなる。これまで培ってきた馬鹿力でブルドーザーの如く前へ進み、最後の一文字までこぎ着けて、無様な形であってもあるものに仕上げる。これからも、ずっとそうしてゆく。
 まずは最初の1文字を原稿用紙に書き、あとはひたすら筆を動かして最後の1文字にまで辿り着くこと。これが大事だ。内容にどれだけ感心させられたとしても、文章がどれだけ練られていても、未完成品ならば世人の目に触れることなく埋もれてゆくしかない。然り、<未完の傑作より1つの凡作>なのだ。
 ヒルティは仕事を始める大事さは説いた。漱石は機械的に仕事する大切さは説いた。が、それを1個の作品に仕立てあげる重要性を語らなかった。出来映えはどうでも完成した作品でなければ、他人に読んでもらうというスタート・ラインには立てないのだ。
 斯くして本稿、完成。◆

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