第3447日目 〈『クルアーン』を買ってきた。〉 [日々の思い・独り言]

 『コーラン』はイスラム教の聖典。ムハンマドが西暦610年から約23年に渡って、アッラーの神から啓示を受けた内容を記した書物、である。『クルアーン』とも表記されるが、こちらは聖典をアラビア語読みしたもので、正確には定冠詞を伴って『アル=クルアーン』。『コーラン』とは日本で慣習化した欧州語由来の読みという。本稿では以後、『クルアーン』と表記する。
 アラビア語で書かれた『クルアーン』のみを唯一とし、各国語に訳された『クルアーン』は「その国の言語で書かれた解説書」という立場しか持たぬ。
 と或る新古書店で『クルアーン』を買った。世界三大宗教の聖典を新古書店に売った人もどうかと思うが、流石に買ったわたくしが意見する話ではないか。え、価格? 定価約2,900円のものが税込み約1,900円でした。ほんと、なんだかなぁ、だよね、恵さん。
 ずっと本ブログをお読みになっている方のなかにはご記憶の方あるやもしれぬが、聖書を読了したあとなにを読むか、考えていた時分、候補に『論語』が挙がり、ダンテ『神曲』が挙がり、そうして一瞬ではあったがこの『クルアーン』も挙がった。──たぶん、ムハンマドの登場が預言された(とされる)申18:18を読んで間もない頃でなかったか。
 とはいえ、それとは関係なく『クルアーン』を読んでみたいな、目を通しておきたいな、と思う機会もしばしばあった。個人的事情を別にしても21世紀の世界の動向は、イスラム教抜きで考えられないからだ。
 ──わたくしは、9.11を経験した。友の死を眼前にした。汝、汝の敵を知れ。
 その後何人かの、イスラム教徒;ムスリムの日本語の教え子を持った。かれらは憎しみの相手ではない。かれらは知己だ。かれらの生活と信仰を目にする幸運があったからこそ、いまになってではあるがわたくしは『クルアーン』を読みたく思うた。
 かつて縁あった人々の生活や心の根底にどんな信仰が根附いておったのか、それをいま、わたくしは真摯に知りたく思う。そんな意味でも、かの新古書店にこれを売ってくれた人に、サンキャー。
 ……ふーん、『クルアーン』の最初の方には、ユダヤ教徒・キリスト教徒への改宗の勧めがあるのか。成る程。これは面白そうな読み物である。◆

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