第3427日目 〈これから先、こんなテーマで書いてみたい。〉 [日々の思い・独り言]

 あなたに将来僕の書くものをどの程度理解してもらえるか自信がもてない。しかし、できるだけわかりやすく説明することを試みてみよう。
──佐藤優『獄中記』P349(2003年8月10日/日 曇り 454日目 「外務省の後輩へのメッセージ) 岩波現代文庫 2009/04

 佐藤優の本のどれかに、拘留が終えて自由になったら書こうと思う本のテーマを列記したページがあった、と記憶する(※)。その後、佐藤氏の著作に接してゆく毎に、そこで瞥見したリストに沿って著作活動が展開されていることに感銘すること頻りであった。
 翻って──わたくしは? これから先、死神とのゲームと並行しながらどんな文章を書いてゆきたく思うのか?
 きのう部屋の片附けと本の並べ替えをしている最中、ふとそんなことを考えた(その際、分散していた佐藤優の本を1ヶ所にまとめた)。いい換えれば、今後どんなジャンルの本を意識して蒐集し、集中して読んでゆくか、という意味にもなる。
 机上に積まれている(レファレンス・ブックを除く)本、机の周辺に山を成す本、書架の前面に収まる本等々を、チラ、と見やりながら、改めて自分が今後書きたいと希望する問題点、トピックを整理してみる。すると、だいたい下記のようなリストができあがった。即ち、──
 01;新聞の購読者数の減少と、数氏の新聞活用法。
 02;現行憲法誕生の経緯と度々の改憲論争、自民党や報道機関の改憲草案の比較検討、自身の意見を示す。
 03;日本型民主主義が如何な理念を掲げて誕生し、如何にその理念を失いハリボテ化したか考える。
 04;成功哲学本の感想文と、著者歿後も改訂版が出て売れ続けているのはなぜか、考える。
 05;近世怪談の現代語訳を2ヶ月に1作程度のペースで継続する。
 06;藤沢周平、渡部昇一、池上彰、半藤一利、大東亜戦争にまつわる本の感想文を書く。
 07;日本に於けるプロテスタントの受容史と現在を、主に教育を通して書く。
 08;コールセンターの将来性について。スタッフ教育と労務管理の方面から書いてみる。
 09;不動産投資の初歩的記事を7日程の連載記事に仕立てる。
 10;東京裁判と南京大虐殺について、関係書籍を系統立てて読んだ後に自身の見解を示す。
 11;東海地方と東北地方の旅行記を書く。
 12;自分が生きた昭和史と平成史を、政治・経済・社会・文化・災害・国際・戦争の各面からまとめる。かなり息の長いシリーズになるだろう。〈昭和から平成へ〉はこれを包含する。
 13;娘への人生論的アドヴァイス。チェスターフィールドを参考に。
 14;ローマ帝国と人間の悪意について。
 15;聖書/ユダヤ教/キリスト教に係る、極めて広範囲だけれど、肩肘張らぬエッセイ。
──と、こんな具合である。
 現時点ではまだ手の余るテーマが過半だけれど、そのジャンルの本を読み、それについて考え、また次の同ジャンルの本を読んで……を繰り返す過程で、<見たり、聞いたり、調べたり>もするだろう。そうこうしている内に「書きたいこと」が形になり始め、どんなアプローチで、どんな風にテーマを料理すれば良いか、わかってくるに相違ない。いままで何度も経験したことだ。
 上述したリストの3分の2でも実現させたい。焦らず、着実に、じっくり、然れど残り時間を考えて、進めよう。◆

※が、拘留中も不断の読書と思索と外交分析を継続した記録の書というべき『獄中記』に件の記述は既に申しあげたように、ないのである。架蔵の氏の著書を軒並み点検しても該当する箇所を見出せなかったのだ(拘留中であっても決して挫けず、外の世界へ出て行ける希望を持ち続けられた強靱な精神と弛まぬ向学心に、頭がさがってしまう。見習おう)。□

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