第3618日目 〈告白。──病気が発覚したこと。〉 [日々の思い・独り言]

 昨年の初夏のことでした。左目の視野の一部が霞んでいるように思えました。具体的にいえば、視野の左上、です。日射しのちょっとキツい日に外へ出ると、どうも視界がぼやけているようで歩くのが怖くなったこともある。それゆえに足許がよろけるとか、それゆえに事故につながった或いは事故になりかけたとか、そんな災厄とは無縁でいられたのは幸いだったかもしれません。
 とはいえこれまで感じなかった違和感、経験しなかった怖さは拭いきれず、5月中葉の或る日、地元の総合病院眼科へ出掛けて検査を受けることに。視力の検査、眼底の写真撮影、光点を追いかけて反応を視る、などなどよくある眼科の検査を経て医師の診察。
 眼球表面、所謂水晶体って奴ですが、そこの表面に傷が多く付いていることは確認できるけれど是が視野のかすみの原因となっているかは不明とて、血液検査をして他の原因があるか否かを確かめてみることになった。中待合で看護師さんから左腕に注射をぶっ刺され(呵呵)、血液を採られる。分析等に1時間くらい掛かるので、それまで自由にしておれ、外に出るなら連絡先教えよ、とて我それに素直に首肯、対応して近隣を散歩に出た。スーパーの地下の生鮮品売り場をほっつき歩いているうち、そろそろ1時間が経とうかという頃ひょいとスマホを見たら病院から3度も電話が掛かっていました。
 いったいなんじゃ、何事か、と折電もせずそのまま眼科に戻れば受付の方と看護師、医師が待ち構えており、「来た!」と。かなり慌てた様子です。続けて、「すぐに内科に行ってください」と。なんでも血液を分析したところ、白血球数が異様に増えているのが判明。視野かすみの原因となっているか定かならずも、と或る病気の可能性高かりし為早々に内科へ参れ云々。
 この頃までは自分の体にどんな異変が起きているか理解していなかった、というのが本音です。精々が、「嗚呼、糖尿病になっちまったか……顧みれば思い当たるフシ、ないでもないな」くらいにしか思うておらなんだ。のこのこと向かった内科受付で、眼科から紹介されてきました、といえば早々に診察室に呼ばれて、男性医師に血液検査の結果を基に、症状が伝えられました。
 「慢性と思われますが、白血病の可能性が高いです」
 ──白血病? 誰が? お前が。
 「血液検査の結果なんですけれど、白血球の数が40,000を超えているんです。普通であれば2,000前後が平均なんですが」
 白血球の数が40,000超で、他にも著しく増減している細胞があることから、白血病の疑いありと診断された由。
 その医師は糖尿病が専門で、あとで調べたらその筋ではちょいとばかし有名な先生であるらしい。眼科で、糖尿病に詳しい医師が内科で待っている、といわれていたから、糖尿病になったのかぁ、と覚悟してきたのだが、伝えられた病名はこちらの予想を大きく外すどころか、まったく以て想定外の病名だったがために、却って落ち着いて受けとめることが出来たのかなぁ。まァ、事態の大きさを理解していなかっただけなんでしょうけれどね。えへ。
 医師曰く、こちらの病院では血液内科がないので他を紹介することになりますが、どこか知っている病院や行きつけの大きな病院はありますか、と訊かれてすぐに思いあたったのは、母がお世話になっているみなとみらいの病院でした。これまで自分も何度か通院付添や入院手続・お見舞い等で行っている、地元以外ではいちばん馴染みのある大きな病院です。
 その旨伝えると早速調べてくれて、その病院に血液内科があるとわかるや、看護師さんが早々に検査状況を確認する電話を入れていた。その看護師さん、電話を切って医師と我に曰く、「明日の朝08時30分に予約が取れました」と。医師、うんじゃあ紹介状書くから遅れないで行ってね、と申される。この間、わずか約2分。迅速じゃ。
 医師が紹介状を書く間、手持ち無沙汰をどうするかと思うていたら、眼科でも紹介状を書くから検査結果や写真データ等といっしょに件の病院眼科に持参せよと言われました。そうして再び(三度か)眼科に戻り、医師から「大変なことになっちゃったね」と言われて、はあ、としか答えようなし。漠とした不安を抱えて、紹介状が書き終わるのを待ったのです。(12:53)
 明日、朝、08時30分までに件の病院に行って受付を済ませる、か。会社に行くよりも早い時間に家を出るのが不安。起きられるかなぁ、っていう不安です。
 「かもしれない」病気については考え始めると不安と恐怖と怒りが綯い交ぜになってどう扱ってよいものやら分からんので、心の片隅に追いやっておく。でも不安で、けれど興味もあるんだよね、「かもしれない」病気がどんなものか。その晩であろう、Googleや架蔵の医学書で調べた痕跡があった。後日、それを見附けた。◆

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