第3377日目 〈咨、困ったことに次の本がありませんよ、モナミ。〉 [日々の思い・独り言]

 なんということか……休憩時間はたっぷり残っているのに、読み終わってしまったのです。まだページはあるから、と油断して控えの本も用意していない。これはモナミ、由々しきことですよ。
 咨、違いますよ、君。帰る前に本屋さんへ寄って新しいものを買えばいい、という単純な話ではないのです。だって読了した本というのは上下巻の小説で、しかも上巻だったのですからね。
 続きがどうなるのか、どのように展開してゆくのか、気になって気になってなりませんよ。なぜって読み終えた小説(上巻)というのは吉川英治『新編 忠臣蔵』だったんですからね。歴史の本や映画・ドラマで事件のタイムラインを承知しているとはいえ、吉川英治描く忠臣蔵はまた格別ですからね。不慮(?)の中断が殊に堪えるのですよ。
 亡君の一周忌を赤穂で済ませた内蔵助が伏見で旧臣と偶会し、花街へ連れ行かんとする場面で上巻は終わりました。向かった先でこの「昼行灯」と陰口叩かれる家老が口を開いてなにをかいうや──以下、次巻、なのです。
 偽りなく申しあげればですね、わが親愛なる友よ。会社にいる残りの時間、仕事がまったく手に着かなかったのですよ。ソワソワしながら壁時計とパソコンの時計を交互に見較べて、嘆息吐きつつ流れてくるチェック作業に勤しんでね。そんな風にして時間を過ごしました。
 ええ、勿論定時上がりなんてできるわけなく、残業をちょっぴりだけして、半分呆けてとはいえ電車に乗って(行く先も降車駅も間違えなかった!)エリーチカ、ではなくわたくしめはお家に帰る。車内では読み終えた文庫(上巻)をぱらぱら目繰ってね。そうして帰ったら帰ったで幾時間でもお姫さまの寝顔を眺めて過ごし、結局下巻を読み始めるのは床へ入ってからになるのですが。まァ、睦み事さえなければね。
 斯くして、本日の教訓、──
 残り50ページを斬ったら次の本をカバン(リュック)のなかへ入れておく。
 予定している赤穂義士の本を読み果せたらば早々に、横滑り読書の原因となった藤沢周平『用心棒日月抄』へ戻りましょう。まずは第1作の読み直しから……。
 咨、しかしモナミ、赤穂義士/忠臣蔵の世界へこんな長い時間、浸かるとはまったく以て想定外でありましたよ。わが灰色の脳細胞もいまはちょっと休んでおります。◆

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