第2753日目 〈小野不由美『十二国記』最新作刊行……これを逃すと、全巻読破の機会は巡ってこないかもしれない。〉 [日々の思い・独り言]

 部屋をぐるり、と見わたして、あれこれ思う。だいぶすっきりしたが、視界の内にも外にもまだ読んでいない本がたくさん、ある。幸いと、まだしばらくは時間が取れそうな気配なので、掃除と並行して読書に耽りたく思う。ここでいう読書は太宰治やドストエフスキーのような従来の読書とは異なって別流の、まぁ完全に娯楽のための読書と解していただいて構わない。
 となると白羽の矢が立つのは未読の本、殊に小説となるが、まず手を着けるべきは鮎川哲也と松本清張という、わが国ミステリ小説界のビッグ・ネームだ。読もう、読もう、と思うて本を買い足すうち、いつの間にやら棚1列分を占める数に膨れあがってしまった(ex;1列の長さは80センチである)。冊数……そうさな、……数えるのをやめてもよろしいか?
 読むのが遅いことを考慮して1冊を2日で読了と、そう仮定する。間断なく読み続けて、如何なることがあろうと1冊2日を厳とした場合、また1日でもスケジュールに遅れが生じようなら万死に値すると覚悟した場合、……んんん、なんだか計算したくないのですが? 恐ろしい答えが出るのが薄々わかっていますから。それでも敢えて解を出すなら……嗚呼、今年が終わる……!? 何度計算し直しても、解答は変わらない。そんなに買いこんでいたかなぁ(←自覚なし)。
 摘まみ読みに等しくなってしまうのを承知の上でいえば、18年ぶりの書き下ろし最新作出版で書店が大騒ぎしている相乗効果か、それまで興味のなかった人も新規読者に取りこんでいる小野不由美『十二国記』も、この機会にもう一度最初の巻から読み直してみたい、と仄かに希望しているが、これはどうなんだろう、われながら今年中に手を着けること叶わず、と予感している。
 現在でこそシリーズ第1作と定義づけられている『魔性の子』だけれど、これが新潮文庫から「ファンタジーノベル・シリーズ」の1冊として刊行されたときは、流石にシリーズ序章なんて触れこみはなかった、と記憶する(そういえば恩田陸のデビュー作『六番目の小夜子』も同じシリーズで刊行されたっけ)。
 『魔性の子』がシリーズへ正式に組みこまれたのは、講談社X文庫ホワイトハートで『月の影 影の海』が刊行され始めて以後でなかったか。『魔性の子』はファンタジーノベル・シリーズで、『月の影 影の海』から『図南の翼』までは講談社X文庫ホワイトハートで揃えていたけれど、どうしても次作の『黄昏の岸 暁の天』を読了できず、その度毎に部屋の隅へ抛っていたのですよ。新潮文庫から<完全版>が刊行され始めた際は、今度こそ最後まで追いかけるぞ、との決意も空しくやはり『図南の翼』で挫折した──この巻、鬼門か。
 これまで小野不由美の作品で実に愉しく読んだのは、『黒嗣の島』と『屍鬼』、そうして『残穢』である。ここに『十二国記』を、長きにわたる宿願として是が非にも加えたく望むのだが、うぅん、いったいどうなるのでしょうね。未来はわからぬ。
 取り敢えず明日になったら、『華胥の幽夢』から最新作『白銀の墟 玄の月』まで買ってこようかなぁ。──と、その前に、架蔵する新潮文庫版『十二国記』を引っ張り出しておかなくちゃ(考えてみればこのシリーズ、よくこれまで処分を免れていたな)。
 ──え、なんですか。鮎川哲也と松本清張はどうしたのか、ですって? さあ、どうなったんでしょうね(と、遠い目をして、擱筆)。◆

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